独立系デザイナーのSugar Chow氏が制作した予想CGは、現在のCLEより若干ボディが拡大された真のEクラスタサイズだという。新世代のEクラス(正式名称は不明)では、セダン、ロングホイールベースセダン、ステーションワゴン、および全世代から継承する全地形対応「オールテレイン」を用意、2ドアクーペも導入することにより、CLEでは満足できない顧客層を満たしてくれそうなのだ。
予想されるクーペのフロントエンドは、ヘッドライトユニットとAMGラインのバンパーなど、新型Eクラスによく似ている。ただし、側面は完全に新設計され、先代からの特徴的なフレームレス・サイドウィンドウを採用、滑らかなクーペスタイルのルーフラインを補完している。
復活が実現すれば、CLEクーペほどスポーティーではないが、より長く、幅広く、よりエレガントで豪華な大人のクーペとなることは間違いない。
同ブランドが、EクラスとSクラスのフラッグシップモデルのクーペとコンバーチブルバージョンを廃止した理由は、多額の投資をした2ドアボディスタイルの開発コストが、十分な利益を産まなかったからだ。また世界の多くの地域の顧客は、車高の低いモデルよりもSUVを好む傾向にあり、メルセデスはGLCやGLEクーペなどのモデルに集中することになったわけだ。さらに、フルエレクトリックのEQEおよびEQSモデルでは、すでにクーペスタイルのシルエットを特徴としており、従来の2ドアモデルは将来のラインナップではやや時代遅れになりつつあるのが現状なのだ。
ただし、優雅で贅沢な2ドアクーペを望む顧客も存在しており、BEV時代に復活する可能性はあるかも知れない。