世界にインパクトを与えたデザインがさらにアグレッシブに進化
ニュルブルクリンクでカメラが捉えた、電動クロスオーバーSUV「EV9」のハイパフォーマンスバージョンとなる「EV9 GT」は、後輪に蛍光グリーンのキャリパーを備えた高性能ブレーキシステムを装備。最高出力600ps、最大トルク750Nmを発揮するデュアルモーター全輪駆動システムの搭載が予想される。
EV9は、2ボックスの3列6人/7人乗りSUVだ。RWDの駆動方式であるエントリーモデルは、761kWh、上位AWD/RWDモデルには99.8kWhの大型バッテリーを積む。とくにBMW出身のカリム・ハビブ氏が先頭に立ち、「大胆過ぎる攻めたデザイン」と称されるフロントマスクは世界にインパクトを与えた。
また「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」と「ワールド・エレクトリック・ビークル」の有力候補として名前が上がるなど大きな成功モデルと言える。
そしてさらなる一手として投入されるのが、高性能「GT」だ。ニュルで捉えたプロトタイプは、厳重なクラッディング偽装を外し、縦型インテークを備えたおなじみのフロントバンパーを備えていることがわかるとともに、「EV9 GT-Line」に似ていることがわかる。
側面では、米国市場で提供されていないデジタルサイドミラーを装備。足回りでは、空気力学的に最適化されていない5本のスポークホイールを装着しているが、後輪に蛍光グリーンのキャリパーを備えた高性能ブレーキシステムも見てとれる。
リアエンドは、GT-Lineからそのまま引き継がれているようだ。ただし、量産モデルには2つのトリムを区別しやすくするためにいくつかの変更が組み込まれる可能性が高い。
キャビン内では、12.3インチのデジタル計器クラスター、12.3インチのインフォテインメントシステム、5インチのクライメートディスプレイを装備、ステンレススチールのペダルと「GT」ロゴ付きのSynTexシートも期待できるだろう。
現在のEV9 GT-Lineは、デュアルモーター全輪駆動システムを搭載し、システム最高出力は384ps、最大トルク699Nmを発揮。これにより0-96km/h加速を5秒で駆け抜け、最高速度は200km/hに達する。またEPA 航続距離270マイル(435 km/h)を提供する99.8 kWhバッテリーパックも搭載されている。
一方、EV9 GTでは、最高出力600ps、最大トルク750Nmを発揮するデュアルモーター全輪駆動システムの搭載が予想される。