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全高が高く余裕のある室内 多彩なシートアレンジも出色
立ち位置としては、軽スーパーハイトワゴンの5ナンバーサイズ版というところだが、もちろん5人乗れるという以外にもたくさんの魅力が詰まっている。現行モデルがデビューしたのは2016年。20年にマイナーチェンジが行なわれたり、その他の小変更などで、常に進化が図られている。中でも最新の運転支援&安全装備などは、きちんとブラッシュアップされているので、その点は安心してもらっていい。
エクステリア
さて、このクルマのいちばんの使いどころは、ボディのサイズ感。全長の短さと5ナンバーサイズの中でも控えめな全幅、高い全高が特長で、市街地等の狭いところでの取り回しはメチャクチャ便利。さらに、26インチの自転車が2台も積める等々、オールマイティ性も高いのだ。オマケに最小回転半径も4.6m(カスタムは4.7m)と、とにかく小回りも利く。そういったクルマなので、免許取り立て組に始まり、子育て組、子離れ組と、幅広いライフステージの方に使われることが想定され、運転席まわりはオーソドックスで、瞬間的に誰もがわかりやすいレイアウトが採用されている。つまり、とってもフレンドリーなのだ。そして、その優しさはユーティリティ性能にもあふれている。
乗降性
いのが美点。助手席側のスライドドア全車とも電動式で、「G」系グレードは運転席側も電動だ。
5ナンバーサイズだからできることとしては、前後席のウォークスルーが挙げられる。軽の場合、運転席か助手席をロングスライドさせないと実現できないが、トールはそのままでOK。雨の日などは、運転席からクルマの中を移動して、子どもが座る後部座席アクセスすることも可能と、とっても便利だ。しかも、室内高が1355㎜もあるので移動しやすいし、子どもを立たせたまま着替えさせることもできる。そしてさらなる美点は、シートアレンジにある。まず、後席は240㎜スライドが可能なので、いちばん後ろに下げれば大人が窮屈なく座れる。ちなみに、ゆったりとはいかないが、大人3名が乗り込める。
インストルメントパネ
逆にシートスライドをいちばん前に出せば、後席のチャイルドシートに座らせた赤ちゃんにもラクに手が届くようになる。後席の背もたれは70度まで倒すことができるので、前後席をつなげてのほぼフルフラットに近いアレンジも可能だ。今度は荷室ベースで見ていくと、後席はダイブダウンでフラットに畳めるため、1540㎜までの長尺物を積むことができる。荷物の大きさによっては、後席を片側だけ倒して計3人の乗車も可能だ。
居住性
そして、荷室にはデッキボードが装着されている。もちろんそのままでも荷室を広く使えるのだが、このデッキボードを跳ね上げると、跳ね上げた面がワイパブル仕様になっているので、より高さのあるものを、汚れを気にせず積むことができる。例えば、ベビーカー等を載せるときに便利だ。
うれしい装備
月間販売台数 695台(23年5月~10月平均値) 現行型発表 16年11月(マイナーチェンジ 20年9月) WLTCモード燃費 18.4 ㎞/ℓ ※自然吸気のFF車
ラゲッジルーム
さらに、このデッキボードは反転させることができ、ビルトインで引き出し式の防汚シートが内蔵されているので、自転車を積むときなども汚れを気にせず使えると至れり尽くせり。使い方を考えるのも楽しいと思う。
※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.155「2024 最新ミニバンのすべて」の再構成です。