1DINスペースに装着できる!アプリの進化でディスプレイオーディオとスマホナビの組み合わせが実は最強?【CarGoodsMagazine】

これまで“ナビ”といえば、専ら愛車の乗り換え時に換えるのが主だった。しかし、今は違う。愛車の長寿化が顕著になり、機能進展が目覚ましい現代モデルにあっては、“ナビ”だけを買い替える選択肢も現実的になっている。ではその実際はどんなものか? ここではディスプレイ付きのオーディオにナビアプリを組み合わせた導入例をご紹介。

先を見据えた新型機導入が、いよいよ実用的な時期を迎える!?

カーナビを付けようにも付けられない、例えば 1DINスペースしかないようなクルマにとって、その登場は待望のものだった。1DINにして9V型大画面フローティングモデルの『DMH-SF700』は、そんな要望に一発回答で応える格好の選択肢。それ以前から、スマホと車載ディスプレイとの連携力に定評があったパイオニア・カロッツェリアのモデルだけに、1DINスペースしかないニッチな愛車でも普段使っているナビアプリを車載機で使いこなせると、そこに掛かる期待は大きなものだった。

それまで使っていた1DINオーディオも、パイオニア・カロッツェリアの『MVH-7200』。スマホ画面からオーディオ操作を可能にするなど、この頃からスマホ連携機能は凝っていたが、画面サイズの制約はいかんともしがたかった。

事実、現在まで続けているこの実機は、登場間もない 2020年に購入したものだ。それから使い続けること数年。今ではなくてはならない存在になり、日々愛着も増す一方だ。パイオニア・カロッツェリアが誇るディスプレイオーディオのなかでもトップに位置するモデルだけに、Webブラウザ機能やアマゾン・アレクサの音声操作等、スマホ連携機能以外にも有効なツールを備え、期待以上の買い替えにもなっている。

1DIN装着ながら、支柱型の立体ディスプレイで大画面を手に入れられる『DMH-SF700』。ディスプレイの配置も若干の調整が可能であり、汎用性も十分。ご覧の通り、しっくりフィットしてくれた。

使い勝手はまるでカーナビ!? 侮れない、その組み合わせ

けれど、本命だったナビ機能はといえば、本体購入後も長らく仮の状態が続いてた。購入当初の2020年頃は、カープレイ対応のナビアプリも少なく、かつてはあったパイオニア直系のナビアプリもこの頃は小休止中。欲しかったのはナビはナビでも「パイオニア・カロッツェリアのナビ」。不満とまでは行かずとも、もやもやは残っていた。

よくある簡易型ではなく、リアルなマップ表示は大人っぽく上質。ナビ機能はもちろん、その見た目でも、本家であるパイオニア・カロッツェリアのカーナビ画面譲りとなる。スクロール操作に対するレスポンスも大幅に改善されて、よりスピーディに行える。ディスプレイ上からの操作キーは主要なものだけに絞り込まれ、ここなどは車載機器ならではの、あえてのアレンジにも見える。

しかしこの懸念も、ここに来てようやく解消に至る。カープレイやアンドロイドオートにも対応する、パイオニアによるスマホ専用カーナビアプリ『 COCCHi(コッチ)』が満を持して登場したのは昨年秋口のことだ。それまで使っていたナビアプリに比べれば、機能的にも絞り込まれており、最初はそのシンプルさにとまどいもあったが、何よりも欲しかったのはパイオニアが持つ高精度なナビゲーション機能でもあったから、アプリの切り替えに対する決断は早かった。

登場以降も『COCCHi』のアップグレードは頻繁に行われ、2月に行われた最新のものでは写真のような夜モードにも対応するなど、ますます熟成が進む。時同じく、累計ダウンロード数も20万件を突破したそうで、ここから一気にユーザーも増えそうだ。

その、パイオニア・カロッツェリアならではの味は、車載ディスプレイにつないだ状態でこそより分かる。その見た目や使い勝手は、まさにカーナビで勝手知ったるそれだ。実際、周囲からも「まるで楽ナビ」なんて声も聞こえてくる。
その後、導入から半年あまりの間に、相次ぐアップデートでより洗練され、現時点ではほぼ不満もなくなった。ディスプレイオーディオとの組み見合わせによる新たなる“ナビ”環境の提案も、ここに来てようやく仕上がったとすら思う。まさしく時は熟したということだろう。

オーディオ・ナビ・ビジュアルといった機能だけに留まらず、カメラとつなぐことでモニター代わりにもなる。1DINスペースしかないクルマにとって、この恩恵も大きい。

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