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グッドイヤーの耐久レースにおけるCO₂排出量削減の方法
【その1】各レースで使用するドライタイヤのコンパウンドを1種類に
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2022年、グッドイヤーは1種類のスリックコンパウンドの使用に切り替え、タイヤの生産本数を大幅に削減した。マルチコンパウンドを使用するレースでは、その要求に応えるため、また、各チームに戦略の選択肢を与えるために、見合った本数のタイヤを生産するが、タイヤの種類をシンプルにすることで、必要になるタイヤの本数をより正確に予測できるため、結果的に生産本数を減らすことができる。このような小さな取り組みで、シーズン中のタイヤ生産本数を約33%削減することに成功した。
【その2】タイヤウォーマーの廃止
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WECはFIAの世界選手権として初めて、2023年からタイヤウォーマーの使用を禁止。これは、タイヤメーカーにとって様々な点でサステナビリティの向上に寄与する。各レースに輸送する機材の量を減らし、ロジスティクスを簡素化することができ、さらに、レースにおけるタイヤに関わるエネルギー消費を大幅に抑えることができる。グッドイヤーは2022年にタイヤウォーマー廃止に対応するための新しいタイヤを開発した。このタイヤは、タイヤウォーマーなしでも早くウォームアップするように設計されている。
【その3】耐久性の高いタイヤ
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耐久レースでは常に、同じタイヤでより長い距離を走れることが重要で、グッドイヤーのLMGT3タイヤはそれを可能にしている。今年のル・マンでは、1セットのタイヤでF1レースの3倍もの距離に相当する5スティントの走行を可能にしている。
【その4】炭素排出量を削減するロジスティクス
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2024年、グッドイヤーはレース用のタイヤと機材の運搬に海上輸送を使用する。これにより、レースに関わる物流はより持続可能なものとなる。長距離の航空輸送は、1トンの貨物を1マイル輸送するのに、海上輸送の47倍の温室効果ガスを排出すると言われている。