本当のサーキットの花形はオレだ!? バカっ速い「はたらくクルマ」が『トミカ』入り! | トミカ × リアルカー オールカタログ / No.120 ホンダ シビック TYPE Rレースコントロールカー

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?

No.120 ホンダ シビック TYPE Rレースコントロールカー(サスペンション可動・希望小売価格550円・税込)
No.120 ホンダ シビック TYPE Rレースコントロールカー リヤビュー

自動車レースを安全に進行させるため、サーキットにはさまざまな役割を持ったクルマが配備されています。それらのうち、レースのスタート時に最後尾から競技車両を追走しての安全確認やコースの確認、スタッフや関係者の移動など多用途に用いられるのがレースコントロールカーで、マーシャルカーとも呼ばれます。

鈴鹿サーキットで活躍している実車。(画像:鈴鹿サーキット)

サーキットに配備されているクルマの中でも、レース中のアクシデント発生などの際の安全確保のため、コースに入って競技車両を先導する役割を担うセーフティーカーと並んで花形と言える車両です。これらのクルマの基本的な運用方法はどのサーキットでも同じですが、運営している組織の方針や環境の違いにより車種は異なっています。

鈴鹿サーキットではレースコントロールカーにはシビック TYPE Rが、セーフティーカーにはNSXが使用されている。(画像:鈴鹿サーキット)

『トミカ』の『No.120 ホンダ シビック TYPE Rレースコントロールカー』は、F1日本グランプリの開催サーキットとしておなじみの鈴鹿サーキットで使用されているシビックタイプRのレースコントロールカーをモデルとした1台です。

シビックは本田技研工業(以下、Honda)が製造販売する乗用車で、1972年に初代モデルがデビューして以来50年あまり、「CIVIC=市民の」という名前の通り、Hondaを代表する大衆車として世界中で親しまれており、2022年現在までに歴代11代を数えているHondaで最も息の長い車種としても知られています。そのシビックの中で、スポーツモデルにおける最上位グレードとなるのが“TYPE R(タイプ アール)”と呼ばれるモデルで、シビックでは6代目のEK型の時から“TYPE R”が設定されるようになりました。

FK8型 シビック TYPE R 実車フロントビュー

2017年にデビューしたFK8型シビックのTYPE Rは「究極のFFスポーツ」を目指し、プラットフォームが新開発されています。今までの“TYPE R”はノーマルのシビックをチューンアップして作られていましたが、驚くべきことにFK8型では、最初にバリバリのスポーツモデルの“TYPE R”を作ってから、それをおとなしくしてノーマルのシビックを作るという、従来とは真逆の方法がとられました。

FK8型 シビック TYPE R 実車リヤビュー

FK8型“TYPE R”では先代モデルよりねじり剛性をプラス約38%向上、ボディが約16kg軽量化されたほか、低重心化、ホイールベースとトレッドの拡大などにより、さらに優れた走行安定性が追求されています。

圧倒的なスタビリティを実現するマルチリンク式リヤサスペンションが新たに採用された足まわり。

足まわりには、圧倒的なスタビリティを実現するマルチリンク式リヤサスペンションを新たに採用したほか、先代モデルからさらに進化したデュアルアクシス・ストラット式フロントサスペンションや、アダプティブ・ダンパー・システムなど制御技術の進化により、運動性能を大幅に向上させています。

“TYPE R”専用のチューニングが施されたK20C型2.0ℓ VTEC TURBOエンジン。

エンジンは“TYPE R”専用のチューニングが施されたK20C型2.0ℓ VTEC TURBOエンジンを搭載。エンジン制御技術の進化により、低回転域での高トルクかつハイレスポンスな立ち上がりと、全開領域での高出力化を実現しています。また、これに組み合わされる6速マニュアルトランスミッションはローレシオ化や軽量シングルマス・フライホイールの採用により、加速性能をさらに向上させています。さらにHonda車初となる、減速操作に合わせてエンジンの回転数が自動で調整されるレブマッチシステムが採用され、これにより減速時のアクセル操作が不要となり、よりステアリングやブレーキに集中した運転が可能になっています。このシステムはドライバーの好みでオフにすることも可能です。

レーシングカーのようにスパルタンなコクピット。レースコントロールカーではさらにロールバーが組まれたり、バケットシートやレース用シートベルトが装備されたりと、よりレーシングカーに近いものとなっている。

このFK8型“TYPE R”は2020年にマイナーチェンジを受け、フロントグリルの開口面積をさらに大きくすることによる冷却性能の向上と、フロントバンパーエアスポイラーの形状変更などでさらなるダウンフォースレベルを実現。また、2ピースフローティングディスクブレーキを採用することで、サーキット走行時のブレーキフィールを向上させています。これにより、安定したブレーキフィールを実現するとともに、バネ下の重量低減にも貢献しています。

ノーマルの状態でもサーキットでレーシングカーと遜色なく走れるのがTYPE Rの最大の特徴。

また、アダプティブ・ダンパー・システム制御や、サスペンションブッシュ・ボールジョイントなどのきめ細やかなサスペンションのアップデートが行なわれ、これにより、コーナーアプローチからコーナーを抜けるまでの一連のハンドリング性能や、荒れた路面における接地性・制振性がさらに進化したほか、街乗りから高速クルージング、ワインディングやサーキット走行までのあらゆるシーンで、さらなる一体感とダイレクト感を実現しています。これに加えて先進の安全運転支援システム『Honda SENSING(ホンダ センシング)』を装備し、「操る喜び」と「安心してどこまでも走り続けたくなる性能」を両立させ、より一層魅力を高めています。

さらにこのマイナーチェンジの段階で、徹底した軽量化と専用装備によりピュアスポーツ性能をさらに向上させた国内200台限定の“TYPE R Limited Edition(リミテッド エディション)”がラインアップされています。

『トミカ』の『No.120 ホンダ シビック TYPE Rレースコントロールカー』は、現在使用されている実車と同じく、このFK8型“TYPE R”の2020年マイナーチェンジ・モデルを再現しているようです。このユニークな「はたらくクルマ」をコレクションに加えてみてはいかがでしょう? 『トミカ』の様々なレーシングカーと並べてあげると一段とお互いの魅力が引き立つことでしょう。

■ホンダ FK8型 シビック TYPE R(2020年モデル)主要諸元

全長×全幅×全高(mm):4560×1875×1435

ホイールベース(mm):2700

トレッド(前/後・mm) :1600/1595

車両重量(kg):1390

エンジン形式:K20C型直列4気筒DOHC

排気量(cc):1995

最高出力:235kW(320ps)/6500rpm

最大トルク:400Nm(40.8kgm)/2500rpm

トランスミッション:6速MT

サスペンション(前/後):ストラット/マルチリンク

ブレーキ(前/後) :ベンチレーテッドディスク/ディスク

タイヤ:(前後) 245/30ZR20 90Y

■毎月第3土曜日はトミカの日!

No.114 ホンダ N-BOX (サスペンション可動・希望小売価格550円・税込)

毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2024年6月の第3土曜日には、上でお伝えしているように、それまでの『No.120 フェラーリ SF90 ストラダーレ』に替わって『No.120 ホンダ シビック TYPE Rレースコントロールカー』が登場します。また、それまでの『No.114 トヨタ センチュリー』に替わって『No.114 ホンダ N-BOX』が登場します。『No.114 ホンダ N-BOX』には、初回出荷のみの特別仕様(ホンダ N-BOX CUSTOM)もあります。

No.114 ホンダ N-BOX (初回特別仕様/ホンダ N-BOX CUSTOM) (サスペンション可動・希望小売価格550円・税込)*初回のみの特別仕様です。

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