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陸上自衛隊:即応機動展開の装備「16式機動戦闘車」、戦車の火力と8輪タイヤの高速性を持つ現代の戦闘車両
陸上自衛隊:即応機動展開の装備「16式機動戦闘車」、戦車の火力と8輪タイヤの高速性を持つ現代の戦闘車両 | 6枚目の写真(全7枚)
陸上自衛隊の16式機動戦闘車。現在、主に部隊配備されている量産型は、砲塔側面形状やヘッドランプなど各所に試作車から変更が加えられたもの。写真/陸上自衛隊
主砲には74式戦車の105mmライフル砲(戦車砲、施線砲とも呼称)を流用し、開発・製造コストなどを抑えた。施線砲とは砲身内に螺旋状の溝(ライフリング)が施されたもので、砲弾に回転を与え、直進性や飛距離などが向上する仕組み。
2016年1月10日、陸自第1空挺団の「降下訓練始め」の会場(千葉県習志野市)で展示された試作車(陸自開発実験団所属当時のもの)。陸自が初めて現物車両を一般公開した機会で、多くの注目を集めた。冬季のためタイヤがスタッドレス(ブリヂストン社製)に交換されていた。
全高は2.87m、車体全体は低く造られ、いわゆるワイド&ローのフォルムは操縦安定性と運動性のバランスに優れた車体構成を感じさせるもの。エンジンは車体前方左側にパワーパックで搭載、その右横(車体前方右側)に操縦席。操舵は一般車同様のステアリングホイールでパワーアシスト付。車体中央部の砲塔位置には戦闘室があり、車長や砲手、装填手が搭乗。車体後部は弾薬庫兼用の多目的室がある。
2013年10月9日、当時の防衛省技術研究本部陸上装備研究所(神奈川県相模原市)で初めて報道公開された試作車。
脚周りは独立懸架方式のサスペンション。車体底面はドライブシャフトやデフギヤなどの駆動系、操舵ロッドなどがムキ出しで装甲は施されていない。が、ロードクリアランスは装軌車両と比べて大きく、底面の耐爆性を最低限確保する。当時、この試作車にはミシュラン社製コンバットタイヤが装着されていた。
2013年、同じく技本・陸上装備研究所での初報道公開当時の写真。待機した天幕内から走り出し左へ急旋回中の姿だ。大きくロールしているが姿勢は安定していて、脚周りはたっぷり伸び縮み、タイヤはしっかりと路面をグリップしている。エンジン性能や運動性、操縦安定性の良さを印象付けたシーンだ。
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