お手軽に組み立ててお気軽にアウトドアを楽しむルノーカングー専用の「カーサイドエアフレームタープ」がおもしろい【東京アウトドアショー2024】

ルノーカングー特別仕様車・veriete(ヴァリエテ)のカラーバンパー仕様。
今年2024年6月28日(金)~30日(日)の3日間、千葉・幕張メッセで「東京アウトドアショー2024」が開催された。
おやおや、カングーを2台置いてキャンプシーンを再現したブースが・・・屋外でのシーンを屋内で再現するセットを見るだけで楽しくなる筆者は、ついふらふらと足が向いた。ここはルノー・ジャポンのブース・・・
TEXT/PHOTO:山口尚志(YAMAGUCHI Hisashi)

■本格的なものまで望まないひとのためのライトなタープ

(たぶん)芝生を模したグリーンのマットに木製のブランコを置き、木目イメージの支柱の上には「KANGOO CAMP VILLAGE」と記したパネル。ここに2台のカングーと、テント、折りたたみチェアを置いてカングーでのキャンプシーンをデモンストレーション・・・何やら楽しそうな雰囲気を漂わせている。車名を冠した「カングージャンボリー」を長年開催しているルノー・ジャポンのブースをここで採り上げなければうそになる。

何やら楽しそうなディスプレイをしているブースがひとつ・・・
ブランコまである。

このブースで筆者が気に入ったのが、写真左のルノーカングーの特別仕様車「Variete(ヴァリエテ)」のスライドドアに接続されたタープだ。

ルノーカングー特別仕様車・veriete(ヴァリエテ)のカラーバンパー仕様。
カーサイドエアフレームタープ。

広報の方に伺うと、
「これはカングー専用のタープで、畳むと専用のバッグに入るほどのサイズになり、広げるときに専用ポンプで空気を入れるのが特徴です。」と。

「テントやタープの中の空気はポンプで入れるもんなの? 広げたら空気も勝手に入るんじゃなかったっけ?」と考えたのは早とちり。
テントにしろタープにしろ、スチール製の骨組みありきで設置するわけだが、よくよく聞いたら、その骨組みまでもが布製になっており、その骨組みに空気を入れるために専用ポンプが要るという。

中に入ってあらびっくり。
スチール製ではないから骨組みというのは不適切。空気入りフレームとでも呼びたいが(と思ったら、製品名は本当に「カーサイドエアフレームタープ」だった。)、見れば確かに布製のパイプがタープ型(本当は「タープ(tarp)」とは「キャンプなどで日除け、雨除けに張る布」のことなので、「タープ型」というのはおかしいのだが)を形成していて、さわれば空気がパンパンにつまっていることがわかる。なるほど、空気も専用ポンプで押し込まないとここまで硬くできないだろう。鉄じゃないから指で押せばわずかに引っ込むが、空気といえど、タープ型を維持するだけの強度(といっていいかどうかわからないが)は確かに持ち合わせている。

これがエアフレーム。空気がパンパンにつめこまれている。
出入りの際、頭をぶつけても痛みを伴わなくてすむのがいい。

スチール製の場合、布の所定位置に、スチール棒を丁寧に差し込むという作業があるが、そこまで本格的なテントやタープを求めていないひとに注目されるという。
特に説明はなかったが、設営時やしまうときに軽いのが利点だろう。出入りのときや中で動きまわるとき、フレームに頭をぶつけたが、鉄製でないぶん「あいたっ!」なんていうことにならなくてすむのもエアフレームならではのメリットだと気づいた。その代わり、中にぶら下がっていたランタンに頭を2回ぶつけたのはないしょだ。あいたっ!

この「カーサイドエアフレームタープ」は名のとおり、カングーのルーフレールにひもをくくりつけて使うものだが、「カーサイド」というから右左に制約はないというし、バックドアを開けたリヤ側にも使えるという。ということは、展示車のような左サイドのほか、リヤ、右サイドと最大3つ使える勘定だ。

車体への接続は、ルーフレールへのひも結わえ付けのみ。
同じ製品を、右サイドはもちろん、バックドアを開けたリヤにも使えるという。

中に入って・・・

中に設置された折りたたみチェアに身をゆだねて中を見渡すと、地面が緑色のマットということもあってなかなか楽しい雰囲気がある。タープの中でそのままクルマと行き来できるのは便利だし、平素使っているクルマをこのような視線で眺めるだけでも楽しい。自宅の車庫に設置すれば、遠方でカングージャンボリーに出向けないひとだってアウトドア気分に浸れるというものだ。子どもに過ごさせたら大喜びすることまちがいなし!

中のようす。
設置されていたチェアに座ってみる。
いすからの視線で見た中のようす。
当然だが、上下寸はクルマの車高そのものなので、立ち上がっても多少かがむ姿勢になる。でも楽しい空間だ。

ずっと前、先代のカングーで一時期販売されていた、ボディ後半をオープン構造に仕立てた「カングービボップ」というクルマに試乗したとき、「ぼくのわたしのひみつ基地」と名付けたが、ジャンボリーの時期でなくとも夏休みでなくとも、週末どころか平日だって、自宅車庫に設置したが最後、子どもたちも家に戻らなくなるような、「ぼくのわたしのひみつ基地」的楽しさがこのタープにもある。

大人ならこの時期の炎天下でクルマいじりしたいとき、日除け代わりに設置して「俺の私の秘密基地」にするにもうってつけだろう。

【カーサイドエアフレームタープ】
●価格(消費税込み):9万3500円
●付属品
・エアポンプ、ペグ(20)、ロープ(3.5m×2)、接続部カバー各収納袋、タープ補修キット、エンブレム(2)
●タープ本体材質:撥水加工済みポリエステル、難燃性

お金持ちは屋根付きガレージとは違う、自宅の一部をリビングとも行き来できるガレージにして、暑さ知らずの寒さ知らずでクルマいじりができるスペースにしているが、そういったガレージにあこがれている筆者も、カングーを持っていないのに欲しいと思った。クルマいじりのとき、このタープスペースに椅子やテーブルを持ち込んで、疑似的金持ちガレージ(われながら貧乏くさい名称だ。)として使いたい。扇風機か冷風機を持ち込めばなお金持ちガレージに近づく(ますます貧乏くさくなった。)。

・・・という使い方がいいかどうかはともかく、多忙や遠方でカングージャンボリーに行けない方は、せめてこのタープを手に入れてジャンボリー気分を味わうのもいいだろう。行ける方はこのタープを購入したうえで現地に向かうべし。

その「カングージャンボリー」の詳細も載せておきます。

カングージャンボリー2024ポスター。山の木々が色づき始める頃の開催だ。

【ルノー カングー ジャンボリー 2024】
・開催日 : 2024年10月27日(日)
・会場  : 山中湖交流プラザ きらら http://www.kirarayamanakako.jp/
・所在地 : 401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野479-2

ルノーサイト内 カングージャンボリー2024サイト

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