フィアットは2023年の時点で現行型パンダのモデル終了を予告しているが、次世代型プロトタイプの開発はすでに始まっていると見られる。
初代パンダは1980年のジュネーブモーターショーで発表された。ジョルジェット・ジウジアーロの手によってシンプルに設計された同モデルは、安価な3ドアハッチバックだった。その後23年間販売され、2003年には5ドアとなった第2世代が登場。第3世代は2011年から2023年まで続いた。
次期型パンダは、フィアットと同じステランティス傘下のシトロエン「e-C3」と共通するEV対応プラットフォームを使ったEVとなるのが最大の目玉だ。そして、より大型のクロスオーバーSUVとしてリボーンし、「New Panda」(ニューパンダ)と呼ばれることになると伝えられている。
プラットフォームは刷新されるが、過去2世代でおなじみのプロポーションと5ドアボディを維持。その一方でボディスタイルは角張っており、デザインは完全に異なる。
すでに流出しているパテント(特許画像)をベースに、海外メディア『KOLESA RU』が提供してくれた予想CGでは、フロントエンドにはLEDストリップと組み合わされた台形のヘッドライトを装備。LEDデイタイムランニングライトで囲まれたフォグランプがバンパーに配置されている。
側面からは、寝かされたAピラー、角張ったウィンドウ、従来のグリップドアハンドルが確認できる。後部では、ストリップライトが中央を分割する、四角いLEDテールライトが見てとれる。
ボディサイズは、e-C3を参考にすると、全長は4000mm(157.5インチ)強、ホイールベースは2540mm(100インチ)になると思われる。既存のパンダの全長3650mm(143.5インチ)、およびホイールベース2300mm(90.6インチ)よりも大型化され、実用性が向上するのは間違いない。
EVスペックについては44kWhのバッテリーを搭載し、198マイル(320km)の航続が可能となるほか、小型のバッテリーを搭載した航続距離124マイル(200km)のエントリーモデルもラインナップ予定だという。
次期型パンダのワールドプレミアだが、2025年内と予想されている。