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試乗インプレッションから開発秘話まで、新型スペーシア ギアの情報なら『すべてシリーズ』にお任せ
軽自動車のカテゴリーにおいて、今、新たなブームの兆しを見せているのがアクティブな雰囲気を漂わせるスーパーハイト軽だ。2023年には三菱がeKスペースをベースとして、同社お得意のオフロードテイストを加味したデリカミニをリリースしたところスマッシュヒット。それ以前からダイハツはタントをベースとしたファンクロスをラインナップしているし、ホンダはN-BOXをベースとしたジョイを9月26日に発表。いずれも本格的な悪路走破性能が与えられているわけではないが、樹脂剥き出しのバンパーやアンダーガード風の加飾、撥水機能をもたせたシートなどの採用により、アウトドアシーンが似合うモデルに仕立てられている。
そんなアクティブ系スーパーハイト軽の元祖と言える存在が、2018年デビューのスズキ・スペーシア ギアだ。2023年にはベースとなるスペーシアが新型へ移行したのに伴い、スペーシア ギアも9月20日に2代目への進化を遂げた。
そして、新型スペーシア ギアの情報をもっと詳しく知りたい方に手に取っていただきたいのが、9月9日に発売されたニューモデル速報第640弾『スズキ・スペーシア ギアのすべて』(価格:700円)だ。
新型スペーシア ギアは、先代モデルからの正常進化。丸目で愛嬌のあるフロントフェイスは新型にも受け継がれているから、パッと見た際の両者の印象は似ているように思われる…かもしれない。それは、先代のデザインが好評だったことの表れでもある。しかし、『スズキ・スペーシア ギアのすべて』の取材で、開発スタッフからのお話を聞いたり、実際に車両に触れたり乗ったりしてみると、新型が徹底的に細部までこだわって、新しいスペーシア ギアの個性を実現していることがよくわかった。ここでは、新型スペーシア ギアのデザイン面でのこだわりポイントをいくつかピックアップしてご紹介しよう。
こだわりポイント・1「ダズル迷彩」
まずは、フロントナンバープレートの脇に設けられたホーン開口部に注目。普段はまじまじと見る機会のない部分だと思うが、実は新型スペーシア ギアでは、ここが「ダズル迷彩」柄となっているのだ。ダズル迷彩とは、第一次〜第二次世界大戦の頃、主に軍用艦に採用された迷彩パターンの一種。幾何学模様によって艦船の大きさや進行方向を認識しにくくさせるのが狙いだった。現代はレーダー技術が発達したこともあり、ダズル迷彩が採用されることは少なくなっている一方で、そのユニークなパターンは近年、アウトドアアイテムに採用される例も増えているという。新型スペーシア ギアは、そんなトレンドをキャッチして、ダズル迷彩をさりげなく取り入れたというわけだ。ただ、ホーンは保安部品であるだけに、設計要件が厳しい。それを開発陣がどのようにクリアしていったのかは、本誌でぜひご確認いただきたい。
こだわりポイント・3「トレイルランニングするスペーシア ギア」
もう1点、新型スペーシア ギアのこだわりポイントをご紹介しよう。それが、運転席シートバックに配置された「タグ」だ。シートバックポケットは、標準モデル&カスタムでは一般的な袋状となっているのだが、新型ギアではメッシュになっているのが特徴。そのメッシュポケットとタグの組み合わせにより、サコッシュを表現する…というのがデザイナー陣の狙い。そして、タグには小さなスペーシア ギアが険しい山を登っている様子がイラスト化されているのだが、この図案は膨大な数の候補から選ばれたもの。取材現場では、新型スペーシア ギアの特徴的な顔まわりをモチーフにしたものや、「GEAR」のロゴをあしらったものなど、残念ながら没になった案も見せていただいたのだが、どれも採用されたなかったのが不思議なほどの完成度。数cmの小さなタグにそこまで手間を掛けるのか…と驚かされた次第だ。そして、なぜ「トレイルランニングしているスペーシア ギア」の図案が選ばれたか…というデザイン完成までの経緯と、不採用になった候補の数々は、本誌でご覧いただくことができる。
ここで紹介した新型スペーシア ギアにおけるデザインのこだわりポイントは、本当にごく一部。その全貌は、ニューモデル速報第640弾『スズキ・スペーシア ギアのすべて』であますところなくご紹介している。自動車ジャーナリストによる試乗インプレッションやライバル車比較試乗、メカニズム詳密解説、開発ストーリー、バイヤーズガイドといったコンテンツと合わせて、ぜひ誌面をチェックしていただきたい。