ブリヂストンが障がい者のアート作品企画「異才たちのアート展2021」を東京・小平のブリヂストン イノベーション ギャラリーで初開催

東京都小平市にある「ブリヂストン イノベーション ギャラリー」では現在、小平市で働く障がいのある方が描いた作品などを展示する「異才たちのアート展2021」が開催中だ。同ギャラリーでの開催は初の試みで、個性溢れる39点の作品を12月17日まで展示している。

全国障害者週間にあわせて小平市で開催されている障がい者アート作品の企画展

「異才たちのアート展2021」は、全国障害者週間にあわせて小平市で開催されている障がい者アート作品の企画展。2006年に始まり今年で16回目を迎える。今回より、小平に研究開発拠点を置くブリヂストンと同市内の武蔵野美術大学が「共生社会」をテーマにした共同研究の一環として参画することにより、ブリヂストン イノベーション ギャラリーでの初開催が実現した。

同社の特例子会社(※)であるブリヂストンチャレンジド株式会社では、知的障がいを持つ人たちが日々のオフィスサポートや清掃業務に携わっているが、今回、小平地区に勤務する同社7名の従業員が計12点の作品を初めて出展。
※障がい者雇用を推進するために特別な配慮をした子会社。別会社にすることで障がいに応じた仕事の確保や、職場環境の整備、適切な人材(専門スタッフ、指導員など)の確保などを集中して管理できるため、障がい者の能力を十分に引き出すことができるとされている。

ブリヂストンチャレンジド株式会社の近藤さんと出品された「8人の先生が海へ行くおさん歩」

同社グループの施設清掃を行う近藤さんも今回初めて出展したひとり。作品のテーマはお世話になった先生たち。近藤さんは「高校3年生の時に出会った担任の先生や進路の先生を描きました。作品が展示されて嬉しいです。家族にも見にきてもらいたい」と話している。

「小平マップ」を考案した武蔵野美術大学の学生

この企画のもうひとつの見どころが会場に設置された「小平マップ」。カラフルな地図上に、来場者それぞれの小平にまつわる思い出をシールに書き込んで貼り付けることができる来場者参加型の企画だ。思い出の数だけ地図に彩りが加わる。

「小平マップ」を考案した武蔵野美術大学の学生は、「地域をテーマにした企画であれば障がいの有無や世代を越えて、自然と繋がることができるのではないかと考えました。障がいのある人もそうでない人も、同じまちで暮らしています。ひとつの地図にそれぞれの思い出を共有することで、小平市に色んな人が生活していることを実感してもらえたら嬉しいです」と、この企画に込めた思いを語っている。

作品出展者にメッセージを送ることができる専用ポストも設置

小平市は、都内で最も丸ポストの多い「丸いポストのまち」として知られている。展示会場にも簡易的な丸ポストが設けられており、ここから作品の作者へ直接メッセージを書いて届けることができる。

●「異才たちのアート展2021」ブリヂストン イノベーション ギャラリー会場概要
・展示場所:ブリヂストン イノベーション ギャラリー(東京都小平市小川東町3丁目1-1)
・開催期間:2021年11月29日(月)~2021年12月17日(金)
※月曜日〜土曜日 10:00-16:00(入館は15:30まで)
・入場料:無料
・主催:第28回障害者週間のつどい実行委員会
・後援:小平市、小平市教育委員会、小平市社会福祉協議会、小平商工会
・協力:株式会社ブリヂストン、武蔵野美術大学 造形学部 視覚伝達デザイン学科

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