パワートレインやから、シャーシやインテリアデザイン、テクノロジーまですべてを改良。

ロールスロイスのクラシックスポーツカー、400馬力EVにレストモッド成功!

ロールスロイス コーニッシュ レストモッド by Evice
英国を拠点とするスタートアップ企業Evice社が、ロールスロイス「コーニッシュ」と「シルヴァーシャドウ」のレストモッドを発表した。
ロールスロイス・コーニッシュ・レストモッド by Evice

コーニッシュは、1971年から1996年、2000年と2001年に生産したクラシックスポーツカーで、「シルヴァーシャドウ」は1965年から1980年まで販売されたクラシックセダンだ。今回のEVレストモッドでは、両モデルとも最高出力400psを発揮、1回の充電で200マイル(322km)以上走る。

ロールスロイス・コーニッシュ ・レストモッド by Evice
ロールスロイス・シルヴァーシャドウ・レストモッド by Evice
ロールスロイス シルヴァーシャドウ レストモッド by Evice

多くのレストモッドプロジェクトでは、派手な仕掛けやテスラクラスの加速を優先させるが、Eviceのアプローチは爽快なほど思慮深い。「XP1」と名付けられた最初のプロトタイプは、ロールスロイス・シルヴァーシャドウをベースにしている。

この2台は、Eviceの将来の生産モデルと同様に、自社開発の800Vの電気アーキテクチャーを採用、77kWhのバッテリーパックが2つの電気モーターに電力を供給し、システム合計出力400psを発揮する。

3人のエンジニアによって設立されたEviceは、同社から出荷される電動ロールスロイスはすべて、1回の充電で200マイル(約320km)以上の走行が可能になると断言している。また同社は、アクティブサスペンションとアップグレードされたブレーキシステムを追加し、これらの復元されたクラシックカーが、現代の車と同様に操縦性とブレーキ性能を発揮できるようにしたという。

同社のアップグレードは、電動パワートレーンとシャーシにとどまらない。キャビン内では、レストモッド処理として、加熱・換気機能付きの電動調整式シート、最新のエアコンシステム、改良されたオーディオ設定、ワイヤレスAppleCarPlay対応のインフォテインメントディスプレイが採用されている。またさらに、バックカメラも追加されている。

同社のCEOマシュー・ピアソン氏は、同社の使命は歴史の保存と革新の両立を慎重に図ることだと述べている。「コーニッシュとシルヴァーシャドウの取り組みは、時代を超えた優雅さを再考しながら、より洗練され、パフォーマンスと信頼性を高めるために現代化することです」と同氏は説明している。同氏は、Eviceが各プロジェクトを「ゼロからのリマスター」としてアプローチし、パワートレーンから、シャシーやインテリアデザイン、テクノロジーまですべてを改良していることを強調した。

「XP1」最初の車は、2026年春に納車される予定だという。

キーワードで検索する

著者プロフィール

APOLLO 近影

APOLLO

1965年東京文京区生まれ・世田谷区在住。INS通信社を経て1996年に独立し、車ニュース配信会社アポロニュー…