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アウディにとって初の“量販電動SUV”の立ち位置を担う

アウディ ジャパンは2025年3月25日、新型電動SUV「Audi Q6 e-tron」を日本国内で正式に発表した。導入時期は2025年4月15日を予定しており、価格は839万円〜1320万円。アウディとポルシェが共同開発した新世代EV専用プラットフォーム「PPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)」を採用する市販モデルとして、日本市場に初めて投入される。

ボディサイズは全長4,770mm、全幅1,940mm、全高1,695mm、ホイールベース2,895mmと、ミッドサイズSUVセグメントに属する。エクステリアデザインは、アウディ初採用となる「スプリット・ライト・シグネチャー」を備えたヘッドライトや、最新のシングルフレームグリルを装着。空力性能を高めるディテールとEVならではの造形が融合し、従来のe-tronシリーズ以上に力強さと未来感を強調する。

Q6 e-tronの室内は、新世代EVにふさわしいデジタル・プレミアム空間として構成されている。インパネには「アウディMIB 3」ベースのMMIパノラマディスプレイ(11.9インチ+14.5インチ)が採用され、助手席側には視認性に配慮したMMIパッセンジャーディスプレイ(10.9インチ)も設定される。

また、インテリア素材には再生ポリエステルやリサイクルプラスチックなどを積極的に活用。サステナビリティと高級感を両立させるアプローチがなされている。オプションでBang & Olufsen 3Dオーディオシステムも選択可能だ。
パワートレインは3つのグレード

パワートレインは3つのグレードが用意されている。ベースモデルの「Q6 e-tron」は後輪駆動(RWD)で、最高出力185kW(252PS)、最大トルク450Nmを発揮し、一充電走行距離は569km。「Q6 e-tron quattro」は四輪駆動(AWD)で、最高出力285kW(387PS)、最大トルク580Nm、航続距離は644km。最上位モデルの「SQ6 e-tron」は、最高出力360kW(489PS)、最大トルク580Nmを誇り、航続距離は672kmと、ハイパワーモデルながら最も長い航続距離を実現している。
充電性能も優れており、Audi charging hub紀尾井町をはじめとする日本国内アウディ販売店に設置されているChAdeMO方式での国内最大出力となる150kW充電器を利用した場合、最大135kWの急速充電に対応し、バッテリー残量10%から80%までの充電は約35分で完了するという。
日本に導入される3種類のグレードは以下の通り。
•Q6 e-tron(RWD)
モーター出力:185kW(約252PS)/450Nm
駆動方式:後輪駆動
バッテリー総電力量:83kWh
航続距離(WLTCモード):569km
0-100km/h加速:6.6秒
価格:839万円
•Q6 e-tron quattro(AWD)
モーター出力:285kW(約387PS)/580Nm
駆動方式:AWD
バッテリー総電力量:100kWh
航続距離(WLTCモード):644km
0-100km/h加速:5.9秒
価格:998万円
•SQ6 e-tron(AWD)
モーター出力:360kW(約489PS)/820Nm
駆動方式:AWD
バッテリー総電力量:100kWh
航続距離(WLTCモード):672km
0-100km/h加速:4.3秒
価格:1320万円
充電インフラとの連携強化を強化する

今回のQ6 e-tron導入にあたり、フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 代表取締役社長 兼 アウディ ブランドディレクターを務めるマティアス・シェーパース氏は「Q6 e-tronは、アウディが日本市場で電動化を加速するうえで、まさに“ゲームチェンジャー”となるモデルだ」と語っている。
Q6 e-tronはより広範なユーザー層をターゲットにしており、アウディにとって初の“量販電動SUV”の立ち位置を担う。今後は充電インフラとの連携強化や、販売店でのEV体験プログラムの充実などを通じて、Q6 e-tronを軸としたプレミアムEVブランドとしてのプレゼンス向上が図られる見通しだ。