ちょっと変化球? MF編集者推薦 車中泊するなら、いまお勧めのクルマ

2021-2022 MF編集者が推す ”車中泊ならこの3台”デリカD:5/N-VAN/マツダ6ワゴン

Motor-Fan.jpのMotor-Fan/Motor-Fan TECH./Motor-Fan Bikes/Web Option/SW DressUp Navi/GENROQ webの各チャンネルを担当する編集者たちが、「個人的な想い」で推す、いまお勧めのクルマ3台をお届けする。今回はスタイルワゴン・ドレスアップナビ編集長シモダのおすすめの3台です。

今日は12月24日、クリスマスイブです。急遽舞い込んできたMF編集者お勧めリポート。スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集長の私シモダは12月27日の担当ということで、バタバタと書いております。各チャンネルの編集者がそれぞれお勧めするクルマということで、ここ数年、私が公私ともに励んでいるアウトドア系でいきたいと思います。

車中泊するなら、いまお勧めのクルマはこれ!

ミニバン・ワゴン・SUVのカスタム&カーライフ情報誌であるスタイルワゴン。本来であれば、カスタムするならこのクルマ!的なことなのでしょうが、今回は、「車中泊するなら」というテーマでいきたいと思います。ここ数年、というか悪化(?)しているのはここ2年なのですが、キャンプ三昧なのです。趣味としてはもちろん、最近では、ライトキャンパースタイルという本を作ったり、スタイルワゴン誌面でキャンプギアを紹介したりするなど、仕事としても行かざるを得ない!最高の環境なのですな。

で、車中泊をする機会も多い。ライトキャンパースタイルでは1日1台ずつクルマを変えて、1人で10泊11日の車中泊キャンプをしてみたり……。正直言うとハイエースやキャラバンなどの1BOXが広くてフラットが最も快適ですよ。でもそんな簡単な答えじゃつまらないので、実はこのクルマいいですよ〜というのを選んでみましたっ!

最初はベタですが、三菱デリカD:5、寝るなら8人乗り

2019年にモデルチェンジをし、ド派手なフェイスへと生まれ変わり、内装の質感もアップした三菱デリカD:5。エンジンも新開発のディーゼルエンジンのみとなり、走りもいい。クロカンミニバンと呼ばれるだけあり、悪路走破性もミニバンとは思えないほど信頼できる。そもそもミニバンなんだから、車中泊が快適なのは当たり前じゃないかと思いますよね。でも、実はそうでもないんですなぁ。最近のミニバンは後席の快適性やサポート性を高めるために、思った以上に凹凸が多い。フルフラットになると言っても、正直そのままでは快眠できないクルマが多いんです。デリカD:5もそう。2〜3列目をフラットにすると、フラットスペース長は約200センチあって、数字上は快適そうだけど、2列目、3列目ともに座面と背面の段差が大きい。とてもじゃないけど寝られないのです。じゃあ何故勧めるのさっ!それは段差を埋めるためのジョイントクッションという純正アクセサリーがあるからなのです。6枚組のクッションで座面と背面の段差をフラットにできる。実際に1晩車中泊をした私からすると、3列目の背面の段差を枕に見立てて、2列目から3列目座面で寝る方法がベストでした。

8人乗りで2〜3列目をフルフラットにした状態。倒しただけでは段差がきつく寝られないが、ジョイントクッションを使えば問題なし。
2列目の座面と背面の段差。写真はキャプテンスタッグのEVAフォームマットを3つ折にした状態。
3列目の段差は、2列目よりもさらに段差が厳しいため、段差を埋めるのではなく、枕代わりに使うのがベスト。
純正アクセサリーのジョイントクッション。低反発素材の正方形クッションが6枚付属する。

そして何より車内が広い。フラットスペース幅は約120cm、フラットスペース高は約105cm。子供1人の3人家族なら車中泊だけで完結できます。これはもうミニバンでしか得られない特権ですね。

それでも足りない人は、西尾張三菱自動車が販売しているポップアップルーフ付きのデリカD:5「D:POP」を買いましょう!

ホンダN-VANは国産唯一!?の外部電源OPあり

続きましては、ホンダのN-VAN。発売当初からアウトドアでの使用も意識して作られていた感じがありますが、先日はじめてN-VANでキャンプに行ってまいりました。実際に車中泊したのは別のスタッフですが、撮影しながら見ていた感じでは、かなり快適な車中泊ができそうという印象でした。そう感じる理由は、フラット具合。純正アクセサリーのマルチボードでラゲッジと助手席後ろをカバーし、助手席を前倒しすると超ロングスペースが出現するのです。しかもかなりのフラット具合! ボードや助手席シートバックは硬いので、そのまま寝るのは痛いですが、キャンピングカービルダー「ホワイトハウス」との共同開発で生まれたエアマットを使えば超快眠です。

助手席後ろからL字型にカバーするマルチボード。ボード下は約21cmあるので、荷物を載せたまま車中泊も可能。
ホワイトハウスと共同開発したクイックエアマット。エアを入れるためのポンプも付属。シングルタイプも有り。

そして、N-VANを選んだ理由はそれだけじゃないのです。現在販売されている一般的な乗用車・軽自動車のなかでは唯一かと思いますが、N-VANは純正アクセサリーとして外部電源入力キットがあるんです。これは、オートキャンプ場やRVパークなどにある電源設備と接続することで、エンジン停止中でも車内でAC100Vが使えるようになるキットです。つまり、エンジンを切った状態で、スマホ充電はもちろん、電気毛布やPCなど家庭用電化製品が使えるというわけですね。この装備はキャンピングカーでは備わっていることが多いですが、市販のノーマル車、しかも純正オプションで付けられるというのは聞いたことがない。他にもN-VANにはキャンプ・車中泊向けの純正アクセサリーが多いというのがお勧めの理由でした!

車中泊するなら絶対に便利な外部電源入力キット。最大1500Wまで使用できる。
外部電源やマルチボード以外にも、車中泊やキャンプ向けオプションが豊富。写真は車内高の高さを活かせる。ルーフインナーラック。

最後はナゼ!? マツダ6ワゴン。実は快適なワゴン泊

さてさて、最後の1台は、意外なヤツ、マツダ6ワゴンです。冒頭にも述べたとおり、ライトキャンパースタイルという本の企画で10泊11日車中泊をしたのですが、その際に、オーテック仕様のNV350キャラバンを除き、最も心地良く寝られたのがマツダ6ワゴンでした。車内で過ごすには車内高もないし、フラットスペースに座りながらくつろぐというのは無理です。が、「寝る」ということだけで考えれば高さはいらず、いかに快適なフラットスペースがあるかということなのです。その点においてマツダ6ワゴンは超優秀な車中泊向きグルマでした。

フラットスペースの作り方はいたってシンプルで、後席を前倒しするだけ。ラゲッジ側からもリモコンレバーを引くだけで簡単に操作できます。そうしてできたスペースは長さ約180cm、横幅約100cm。後席を前倒しした部分はやや傾きがあるが、こちら側を頭にするので、まったく気にならない。そしてフラットスペースはラゲッジとシートバックを使っているので、余計な凹凸が一切なく、硬い物が背中に当たるなどの不快な部分は皆無。朝までぐっすりでした。

他の大型ステーションワゴンも同じようなことが言えるかもしれませんが、いまこのサイズのステーションワゴンって日本車にないんですよね。

フラットにした状態で、寝袋を敷いてみたが、足元が余ることなく、十分に足を伸ばして寝られる。
見た目には結構な傾斜に見えるが、寝てみると大したことない。むしろ心地良さが増す傾斜でした。
シートバックにはチャイルドシート固定用のアンカーがあるが、大きな膨らみではなく、そのまま寝ても痛くはない。
就寝中のスマホ置き場はココ。車中泊してる時ってシートの隙間に物が落ちて見つからないなんてことが多いのです。

ということで、スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集長、シモダが選ぶ車中泊にお勧めするクルマ3選でした! 

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