ブラックベアが「ピークネストキャノピー」をリリース
クロスカントリー4WDで大地を自由に駆け回り、気の向いた場所で車中泊や野営をするのがオーバーランドだ。オーストラリアや南アフリカではお馴染みの車旅のスタイルで、数年前から北米などでも流行している。日本では気軽に車中泊ができる場所が少ないため、車両のスタイルがカスタムメニューとして輸入された。
とは言え、RVパークやオートキャンプ場で車中泊ができ、しかもキャンピングカーとは一線を画すスタイリッシュな車両に乗れることから、アーバーランダー仕様はなかなかの人気だ。

オーバーランダーのベースには、クロスカントリー4WDやSUVを使うのが一般的となっているが、アメリカではピックアップトラックベースがスタンダードとなっている。北米ではピックアップトラックの諸経費が安く済むという理由もあるが、何よりも荷台スペースを有効活用できるのがその理由。
日本でも軽トラックをベースにしたオーバーランダーが市場に出ているが、ピックアップトラック用パーツは海外の輸入モノがほとんどだった。そんな中、2025年2月に大阪発のオーバーランダーブランドが誕生したのである。
ミニバンやSUVなどの内外装パーツをリリースしてきた「LANBO」がプロデュースした「ブラックベア」がそれ。クロスカントリー用外装部品が中心だが、三菱「トライトン」向けに本格オーバーランド向けパーツもラインナップしている。それが「ピークネストキャノピー」だ。

ピックアップトラックの荷台の上に載せるアイテムで、荷室を空間化するキャピーとルーフテントがセットに。まずキャノピーだが、荷台の四方をパネルで覆うことで、ノーマルの荷台よりも広い積載スペースが確保できるだけでなく、載せたモノを雨風、ホコリから守ってくれる。さらにパネルの内部にはMOLEシステムなどを使ってモノを固定できるストレージパネル、外部はTスロットナットを使ってキャンプギアなどが引っかけられるようになっている。

両サイドは跳ね上げ式の窓になっているので、荷台の上をくつろぎ空間にしたり、就寝スペースにすることも可能だ。上部のポッポアップテントは、225×135×160cmと大人2名が寝られるスペースを確保している。3方がチャックで開閉できる窓になっているので、開放感も抜群。


「荷台で寝るから」というユーザー向けに、下部のキャノピーのみの設定もある(こちらはハイラックス用もラインナップ)。
ちなみにテント付きは78万500円、キャノピーのみは29万8000円というプライス設定。この価格でキャノピーとテントの両方が付けられてしまうのはうれしい。
バイクやマリン用ギアなどを載せる人は別として、多くのピックアップトラックユーザーがその性能を存分に使い切っていないのではないだろうか。だがこれを使えば、今まで「デッドスペース」になっていた荷台を大いに活用できそうである。また、ドレスアップという点でも抜群の効果がある。オートキャンプ派でなくとも、ぜひ注目してもらいたいアイテムだ。
