記者会見にビデオメッセージで登場したTOYO TIREの清水隆史社長をはじめ、多くの関係者や報道陣が一番の目玉と捉えたのは、今まさに開催中のダカールラリーに参戦する、チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(トヨタ車体のダカールラリー参戦チーム。以下TLC)のトヨタ・ランドクルーザー200だろう。
TOYO TIRESブースに展示された同車のレプリカモデルには、2022年および2023年のダカールラリーでTLCに供給される「オープンカントリーM/T-R」を装着。このタイヤはダカールラリーでの使用を想定し、岩場や砂漠での悪路走破性を高めたトレッドパターンやコンパウンドを用いるだけでなく、強い衝撃が入ってもバーストやリム落ちが発生しにくい構造を採用。1月13日時点で市販車部門1位と2位につけており、市販車部門9連覇も夢ではないという状況に、TOYO TIREのスタッフも安堵と興奮相半ばの表情を浮かべていた。
そしてもう一つの目玉は、街乗りからワインディング、サーキットまで幅広く走れるハンドリングと快適性を備えるべくA.C.E+がチューニングした、新型トヨタGR86に装着されている「プロクセスTR1」だろう。
「プロクセスT1R」の後継モデルに位置付けられるこのタイヤは、欧州の各種規制をクリアしながら、高いドライ&ウェットグリップ性能と低騒音を両立。アグレッシブな左右非対称トレッドパターンでデザイン性も高いタイヤとして、今春発売予定となっている。軽自動車からライトウエイトスポーツカーまでをカバーする全15サイズを設定する見込みなので、スポーツカーオーナーはもちろんドレスアップ派のコンパクトスポーツ乗りも期待して待ちたい。
また、1990年代に海外で販売されたオフロードタイヤ「オープンカントリー785」の復刻モデルも参考出品。TOYO TIRESブースにはこれら計6台の車両と計11種類のタイヤラインアップが展示されている。15・16日いずれかのオートサロン入場チケットを入手して、ぜひ各タイヤのトレッドパターンと、実車へ装着された際の佇まいを確かめてほしい。