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今注目の「オーバーランド」のスタイルを楽しむ|ケイワークス・デリカD:5 クルーズ
キャンプブームは衰えるどころか、ますますユーザーを増やす勢いだ。同時に、キャンプスタイルもまた、多様性の一途を辿っている。オートキャンプもその中のひとつだが、キャンプ場で楽しむユーザーもいれば、もっと自由なスタイルで楽しむユーザーも増えている。
昨今、海外が入ってきたスタイルで日本でも拡大中なのが、「オーバーランド」というオートキャンプライフである。オーバーランドは車両にポップアップテントや簡易キッチンを積み、道なき道を走って旅するというものだ。アメリカではオーバーランドのためのインフラが整備されているが、日本ではまだ車両のスタイルのみが広まりつつある。
オーバーランドに使うクルマを「オーバーランダー」と言うが、老舗キャンピングカービルダー・ケイワークスが作った「デリカD:5 クルーズ」はその好例だ。特徴はまず外装にある。オフロード4WDパーツブランド・JAOSとのコラボによってカスタムされたエクステリアは、同モデルのヘビーデューティな雰囲気を一層盛り立てている。
装着されているフロントスキッドバー、サイドステップ、フェンダーガーニッシュ、そしてリアラダーは、オフロード4WDカスタムの世界ではオーセンティックなパーツと言える。撮影車両にはオンロード用タイヤが装着されていたが、オフロードタイヤを付ければ、見た目も活動シーンもアクティブになるはずだ。
さてエクステリアもさることながら、インテリアもまた特徴がある。
デリカD:5クルーズのセカンドシートには、バタフライ式を採用。大きなスライド量を持ったこのセカンドシートがコアとなって、快適な就寝スペースとダイネットを実現する。さらに180度回転する運転席・助手席をチョイスすることによって、サードシートと対座。取り外し可能なテーブルを付ければ、家のリビングのようにくつろぐことができる。
ポップアップルーフはその内部で寝られるだけでなく、車内空間を拡張させてくれる便利なアイテムだ。車内を広々使えて、立っての移動や着替えを可能にしてくれるのは嬉しい。
ちなみに、ギャレーや調理台が欲しいという向きには、オプションが用意されている。装着した場合は、サードシートの片側のスペースを犠牲にするため、6名乗車仕様になるが、利便性はアップするだろう。
車中泊ライフでもっとも需要になるのが、電力確保だ。キャンパー装備においてベッドやギャレーも重要だが、夜間の快適性を実現するのはサブバッテリーだ。デリカD:5クルーズにはリチウムイオンバッテリーシステム「Mevius」が選択可能。車体下にリチウムイオンバッテリー2個を設置し、ソーラー充電、外部電源、走行充電の3つの充電方式で計61Aの充電を可能にしている。
ちなみにフル充電の状態で、ポータブル冷蔵庫や19インチ液晶TVなら約20時間、100WのPCなら約10時間、家庭用エアコンなら約3.5時間使うことができる。
ポップアップルーフ、回転シート、サブバッテリーシステムはすべてオプションで、さらに撮影車両にはFFヒーターやソーラーパネルなど、ほぼフルオプション状態で装着。この状態での価格は722万円。さすが高額になってしまうが、もちろん予算に合わせたクルマ作りが可能だ。
例えば、外装は標準状態のままで、ポップアップテントとサブバッテリーなど最小限のものをインストールすれば、価格はかなり抑えられるはずだ。それでも、オーバーランダーとしては、かなり高性能で快適になるだろう。路面の状態を気にすることなく、もっとアクティブに野営地を探す。このキャンパーなら、そんなオーバーランドを可能にしてくれるだろう。
ケイワークス・デリカD:5 クルーズ
■車両本体価格:580万8000円/展示車価格:722万円
■ベース車両:三菱デリカD:5 P
■乗車定員/就寝定員:7人/2(4)人
■主要装備:エアコン/サブバッテリー(リチウム100Ah)/1500Wインバーター/リヤヒーター/外部電源システム/リヤクーラー/遮光カーテン/セカンドバタフライシート/12Vシガーソケット
■展示車のオプション装備:ポップアップルーフ 93万円/FFヒーター 27万5000円/LED照明×4 2万円/回転シート(2脚) 18万7000円/ナビゲーション/ソーラーパネル/ヒッチメンバー/JAOSパーツ