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安定のRX、飛躍のRZ
既存の人気モデルであるRXのサイズ感は、先代モデルと大きくは変わらないから想像がつきやすい。一方で、オールニューのEVモデルであるRZはどんなサイズ感なのか想像しづらい。そこで各数値をチェックしてみると、この2台、サイズ感は、非常に似ている。非常に近いのだ。
レクサスRX 全長4800mm×全幅1920mm×全高1695mm ホイールベース2850mm レクサスRZ 全長4805mm×全幅1895mm×全高1635mm ホイールベース2850mm ※いずれも正式発表前のため、データはすべてプロトタイプ
サイドビュー
RXは1695mmというやや高めの全高をもつ典型的なSUVフォルム。リヤホイールの張り出しを強調するためのリヤドアの複雑なアールや、ボンネット先端を持ち上げ、バックウインドウ下端を下げて前進感を表現するなど、先代モデルのモチーフとは、かなり異なる部分も多い。RZは、RXとほぼ同じ全長ながら、車高が60mm低いのが特徴だ。ウエストラインが高くサイドウインドウは薄いから、囲まれ感を重視したパッケージだ。いずれも大径ではあるが、最大21インチを履くRXに対し、RZは20インチの設定。新型ではホイールアーチをボディ同色としたRXに対し、RZはブラックアウトしたそれが与えられている。
フロントビュー
2台のフロントビューは、デザインは異なるけれど、共通モチーフが取り入れられている。それは、「スピンドルグリル」から発展した「スピンドルボディ」という発想だ。エンジンルーム冷却のためのグリル開口部が不要なEV=RZのために考案されたもので、「スピンドル形状」をボディと一体化させたモチーフである。RXは当然、フロントグリルを擁するけれど、RZの流れを汲んだ「スピンドルボディ」の発想を取り入れているため、これまでのレクサス車よりも、フロントグリルがボディと一体化して見える、というわけだ。
リヤビュー
スッキリと薄くワイドなクリアランスランプが最近のレクサス車の特徴。RXのリヤランプはNXとも似るが、NXは赤い発光部が3ピースになっているのに対し、RXは一体化され、よりシンプルさと力強さを増している。ウインドウ下端を下げ、開口高は上げることでハッチ周りはギュッとコンパクトに凝縮され、高級感の演出にもつながっている。RZは、ハイデッキかつ、スパッと直線的に断ち落としたようなフォルムを採用する。ウインドウもかなり絞り込まれており、大柄なクルマながら軽快感も感じさせるスタイリングだ。
インストゥルメントパネル
囲まれ感のあるRXのインストゥルメントパネル。重厚さや上質感も漂う。NXから採用されたTAZUNA COCKPITのコンセプトが継承され、NXと同様の大画面のセンターディスプレイが鎮座している。RXと比べるとひと目でわかるRZの先進感。操縦桿タイプのステアリングが目を引くが、インパネのデザイン自体がより尖った造形を取り入れていることがわかる。RZの後でRXを見ると、トラディショナルで保守的に感じられる。