抜群の居住性とe-POWERが人気の日産セレナ、Mクラスミニバンの大定番!【最新ミニバン車種別解説】

広くて快適な室内、優れた積載性、多彩なシートアレンジで「ミニバン販売台数ナンバーワン」も獲得した「日産セレナ」。Sハイブリッド、e-POWERを用意し、飽きずに長く使える最適なファミリーカーとして選択できる多彩なラインナップを持つ。
REPORT:渡辺陽一郎(本文)/小林秀雄(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:大須賀あみ

3列目席スライド機能は秀逸 シートアレンジや乗降性も◎

ミニバンでは全長を4700mm前 後に設定したミドルサイズが売れ筋 になる。この中でも特にセレナは販 売が好調だ。現行型は2016年に 発売され、 年にはミニバンの最多 販売車種になった。

エクステリア

ハイウェイスターはエアロバンパーなど専用エクステリアを装備。ホイールの種類 も多彩で、撮影車はオプションの16インチアルミホイールを装着。
標準車とハイウェイスターでは全長が 4685 mmと 4770 mm、全幅が 1695 mmと 1740 mmと大きな差がある。同様に最小回転半径もグレード間で開きがあり、16 インチホイール装着車は 5.7mと大きい。普段走る環境によっては日常的に違いを感じることになるので要確認といったところだ。テールゲートは手が届きやすい位置で止まるように設計されている。

セレナの一番の特徴は全高が18 65mmに達するボディにより、外観 の存在感が強く、車内も広いことだ。 ミドルサイズミニバンでは、3列目 のシートに唯一スライド機能を採用 しており、後端まで寄せると足元空 間を広く確保できる。身長170cm の大人6名が乗車して、2列目に座 る乗員の膝先空間を握りコブシふた つ分に調節した場合、3列目の膝先 には握りコブシがふたつ半収まる。 ライバル車のステップワゴンで2列 目を同様に調節すると、3列目の膝 先空間は握りコブシふたつ分、ヴォ クシー/ノア/エスクァイアはひと つ少々だから、セレナには余裕があ る。さらに3列目シートの座面は、 奥行き寸法が前述のライバル車に比 べて 40〜60 mm長い。このようにセレ ナは、ミドルサイズミニバンでは居 住性が最も優れている。

乗降性

多彩なシートアレンジも注目され る。S(スマートシンプル)ハイブ リッド搭載車の場合、2列目シート の中央部分を1列目の間までスライ ドさせ、収納設備として使える。こ のときには2列目の中央に空間がで きるため、2/3列目の間を移動し やすい。2列目には左右方向のスラ イド機能も備わり、中央に寄せると、 スライドドア付近のスペースが広が って乗降性が向上する。

インストルメントパネル

10 インチの大型ナビ ゲーションを販売店オ プションとして設定。 インパネ周辺に便利な 収納類も数多く配置さ れている。一部のグレ ードを除いてオートエ アコン+リヤクーラー も標準装備。

荷室も広く、3列目を左右に跳ね上げると床面積が拡大する。低い位 置で格納できるから、自転車を積む ときもハンドルが3列目に引っ掛か りにくい。荷室の使い勝手も良好だ。

居住性

e―POWER搭載車は、前席の下 にリチウムイオン電池が収まるため、 Sハイブリッドのような長いスライ ド機能を装着できない。そこで2列 目にセパレートタイプのキャンプテ ンシートを採用した。乗車定員はS ハイブリッドよりも1名少ない7名 だが、両側にアームレストが装着さ れてリラックスできる。セレナのプラットフォームは先代 型と共通で、床の位置はライバル車 に比べて約 mm高い。そのためにサ イドステップ(乗降用の小さな階段) が装着され、乗降性はライバル車よ りも低下するが、車内に入ると見晴 らしが良い。

うれしい装備

テールゲートの上半分だけを 開閉できるデュアルバックド アを採用。駐車スペースが狭 いときでも中の荷物を取り出 しやすい。操作量もテールゲ ート全体を開けるより少なく 済むので便利。
後席用の11インチワイド液晶 モニターを販売店オプション として設定。カップホルダー も備わる 2 列目左右のパーソ ナルテーブルは標準装備で、 一部を除き 3 列目席用のテー ブルも装備されている。
月間登録台数   4654台(21年6月〜11月平均値)
現行型発表    18年2月(一部改良21年4月)
WLTCモード燃費  18.0km/l ※e-POWER系(「e-POWERハイウェイスターG」を除く)

ラゲッジルーム

Sハイブリッドの動力性能はミニ バンの平均水準だが、e―POWER はモーター駆動で加速も滑らか。モ ーターの特性により、巡航中にアク セルペダルを踏み増したときの反応 は機敏で、加速性能は2・5lの自 然吸気エンジンに相当する。登坂路 でアクセルペダルを深く踏むと積極 的に発電を行なうためにエンジン回 転を高めるが、通常の走りは静かだ。 e―POWERは燃費の向上と併せ て走りの上質感も大切な魅力になる。乗り心地は少し硬い。Sハイブリ ッド、e―POWERともに燃費を考 慮して転がり抵抗を抑えたタイヤを 装着しており、指定空気圧も280 kPaと高いからだ。それでもe―P OWER搭載車は少し重厚に感じる。 広くて快適な室内、優れた積載性、 多彩なシートアレンジにより、ファ ミリーカーとして飽きずに長く使え るミニバンに仕上がっている。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.139「最新ミニバンのすべて」の再録です。掲載データは作成時点での参考情報です。

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