優勝したTeam HRCは、2018年にHondaのワークスチーム※2として10年ぶりに鈴鹿8耐に復帰し、2018年は2位、2019年には3位と2年連続で表彰台を獲得した。
金曜日の計時予選ではトップタイムをマークし、危なげなくトップ10進出を決めると、土曜日のトップ10トライアルは、計時予選に変更になったものの、長島哲太選手が記録した2分4秒934でポールポジションを獲得した。
決勝レースでは、スタートライダーを高橋巧選手がつとめ、スタート直後こそはトップを奪われたものの10周目にはトップを奪還し、その後は長島哲太選手、イケル・レクオーナ選手も、終始安定した走りで2位との差を堅持した。そして19時32分には214周を走り、先頭でチェッカーフラッグを受け、Team HRCはポールトゥーウィンでの優勝を果たした。
ライダーの高橋巧選手は通算4勝目、長島哲太選手、イケル・レクオーナ選手は初めての鈴鹿8耐優勝になる。
■Team HRC 長島哲太選手のコメント
「うれしい以外の言葉が思いつかないです。2021年~22年とCBR1000RR-R SPの開発にかかわらせてもらい、そのポテンシャルを引き出し、見せられたことがうれしいです。Hondaのスタッフは、ここまでやるのかというぐらいテストを重ねてきました。その努力に鈴鹿8耐の優勝で報いることができました。自分を開発にかかわらせてくれたことに感謝しています。テストを重ねることで成長させてもらいました。3年ぶりの鈴鹿8耐で勝ち、強いホンダを見せることができたと思います」
■Team HRC 高橋巧選手
「2019年の鈴鹿8耐は悔しさがずっとありました。なので、勝つことができてうれしいです。長島選手が開発したマシンなので、それに慣れ、力を引き出すことが出来なければ、長島選手の足を引っ張ってしまうことになり、嫌だと思っていたので、そうならなかったことにホッとしています。イケルも初めての鈴鹿8耐なのに、しっかりと走ってくれました。HRCのスタッフは、ピット作業を含め、僕たちをしっかりと支えてくれ送り出してくれました。かかわってくれた人、すべてに感謝しています。鈴鹿8耐で4度の優勝をすることができ、また、挑戦させてもらえるなら、尊敬する先輩である宇川さんの鈴鹿8耐最多勝の5勝に挑戦したいです」
■Team HRC イケル・レクオーナ選手
「初めての鈴鹿8耐で勝てたことが本当に、本当に、本当に嬉しいです。長島選手がチェッカーを受けた瞬間が最高の気分でした。鈴鹿テストから、とても調子がよく、Hondaと長島選手が開発したマシンは素晴らしくて、その力を自分が出せるようにと思っていました。セーフティカーが入ったときは、ふたりが築いた差が削られてしまうのかと心配になりましたが、問題なくクリアできました。最高のチームとチームメイトに感謝しています。来年もチャンスをもらえたら、また、鈴鹿に戻ってきたいです」