2列仕様と3列仕様を用意 ファンベースは趣味性も高い

シエンタはコンパクトカーの手軽さとミニバンの利便性を兼ね備えた、超実用的なコンパクトミニバン。全長4260mm、全幅1695mmの扱いやすいボディサイズでありながら、大人も座れる3列目シートを装備し、 燃費に優れたハイブリッドも用意されている。3列目シートを使用しないときは小さく畳まれて、2列目の座席下に魔法のように格納されるので普段は荷室の広いハイトワゴンのように使えるのが魅力。スライドドアも装備されているから2〜3列目シートの乗降性も良好だ。

新型シエンタ、ついに登場! 三代目はツール感あふれる使い勝手の良さと優れた居住性に注目。

8月23日、3世代目となる新型トヨタ・シエンタが発表された。室内高が20mmアップし、広々とした室内空間が創出され優れた居住性能を実現。それでいて、コンパクトなルックスと5ナンバー枠の小ささで優れた扱いやすさ・小回りを実現。ツールとしても重宝しそうな家族みんなで楽しめる1台が満を持して登場した。

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エクステリア

ライトと連続性のある黒のガーニッシュを配することでアクセントにしている。ホイールはスチールが標準で、写真のアルミはオプション。LEDリヤコンビランプを標準化する。
コンパクトサイズと広いキャビンやラゲッジを両立しながら、単なる2ボックス系スタイルに見えない工夫が配されている。特にブラックルーフのツートーン仕様はよりアクセントが効いている。ステップ高、シート高、地上からの開口高も抑えられていて、乗降性、積載性ともに良好だ。室内高も1280mmと高く、子どもなら立ったまま着替えなどもできる。

もちろん短い全長で優れたパッケージングを成立させているので弱点がないわけではない。3列目シートは2列目の下に格納するためにサイズが小さい。居住性に不満はないのだが、座り心地がイマイチなのだ。2列目シートも3列目シートを格納するスペースを確保するのでクッションが薄く、平面的なデザインのため身体の収まりが良くない。

フルモデルチェンジだけど、いまこそ注目したい!【170系シエンタ】ホイールサイズ選びのポイント|お薦めサイズも掲載!!|ホイールカスタム

8月23日にフルモデルチェンジとなったTOYOTA・シエンタ。当然新型の全貌が気になるところだが、170系シエンタもまだまだ現役! あえて170系でカスタムを楽しむというのもありですよね! まずはホイール交換、してみませんか?

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乗降性

どうしても2列目の快適性を重視 したいなら2列仕様の「FUNBASE」を選ぶという手もある。定員は5名となるが、2列目シートの座り心地が良くなり、座席も少し広がっているから快適性が高い。「FUNBASE」なら後席のバックレストを倒せば、荷室長が2列シート車よりも635mmも長い、2065mmになる。これだけ荷室が広ければ自転車を積むこともできるし、車中泊も楽勝なのでアクティブ派の人には「FUNBASE」がお薦め。

インストルメントパネル

複雑な面と線で構成されたインパネは、センタークラスターにエアコンパネルやシフトレバーを配置する。メーターは二眼式で、アウトホイールにより視線移動を抑制できる。

2015年にシエンタが発売され たときには、ヤングファミリーを意識した派手な外観デザインに賛否両 論あったが、18年のマイナーチェンジからはフロントマスクが落ち着きを増したので現在は幅広い年代の人から人気を集めている。インテリアも小物の収納スペースが多く、子育て世代の女性から高齢者まで使い勝手が良い。ステアリングの上から見るメーターも最初は少し戸惑うが、慣れてしまえば視認性は良好だ。

居住性

パワートレーンは1.5lのガソリンと先代アクアと同じ1.5lハイブリッドを設定。2名程度で街なかを流すぐらいなら、どちらのパワートレーンでもスムーズに走れるが、4名以上乗って山道を走るようなシーンではエンジンの唸りが大きくなる。ハイブリッドの方が街なかでは静粛性が高く、加速も滑らかだが、登坂路では加速とエンジン音がリン クしなくなり、排気音が大きく感じる。加速のレスポンスも少し緩慢だ。 このあたりは、ひと世代前の1.5 lハイブリッドなので我慢を強いられる。ガソリン車の方がエンジンノイズや排気音は大きくなるが、高回転域になれば加速の伸びがあり、スムーズに走ることができる。

うれしい装備

月間登録台数   4125台(21年6月〜11月平均値)
現行型発表    15年7月(一部改良21年6月)
WLTCモード燃費  22.8km/l ※ハイブリッド車 

ラゲッジルーム

ファミリー向けのミニバンゆえに乗り味は、至って穏やか。荒れた路面では細かい突き上げ感があるが、全体的なサスペンションの設定はソフトだ。ステアリングの応答性もマイルドだから、ほのぼのとしたドライブを楽しむことができる。カーブでは車体のロールが大きくはなるが、タイヤの接地感は高いので不安定な挙動が出ることはない。ACCの設定がないなど、先進安全装備に古さが目立つのが弱点だが、コンパクトカー感覚で乗り回せる、誰にでもフレンドリーなミニバンだ。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.139「最新ミニバンのすべて」の再録です。掲載データは作成時点での参考情報です。

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