新型シエンタは5人乗りと7人乗りの2パターン。価格差はわずか4万円だが車中泊には5人乗りを選ぶべし!

TOYOTA sienta
新型シエンタの価格帯は195万円~310万8000円。同一グレードにおける2列シート仕様と3列シート仕様の価格差は、一律4万円となっている
トヨタのスモールミニバン「シエンタ」がフルモデルチェンジした。従来型では7人乗り3列シートが標準仕様で、5人乗り2列シートのファンベースという仕様が追加設定されていたが、新型では全グレードで7人乗りと5人乗りを選べるグレード構成となっている。そして、5人乗りは単純に3列目シートを省略した仕様ではない。2列目の仕様の違いにより、5人乗り仕様は車中泊ユーザーにもおすすめできる広い荷室となっている。
TEXT◎山本晋也(YAMAMOTO Shinya)

新型シエンタのラインナップは18通りだがシンプルだ

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新型シエンタの価格帯は195万円~310万8000円。同一グレードにおける2列シート仕様と3列シート仕様の価格差は、一律4万円となっている

トヨタのスモールミニバン「シエンタ」が3代目へとフルモデルチェンジを果たした。そのプライスリストをみると18グレードもあるため、一見すると複雑なラインナップになっているようにも思えるが、じつは非常にシンプルな構成となっている。

パワートレインでいえば、1.5Lガソリン+CVTのFF・1.5LハイブリッドのFF・1.5Lハイブリッドの4WDという3パターンで、それぞれにZ・G・Xという仕様違いが用意される。さらに、全グレードにおいて5人乗り2列シート仕様と7人乗り3列シート仕様が用意されている。

結果として、3×3×2=18パターンとなっているといった具合だ。

そして、2列シート仕様と3列シート仕様の価格差は、全グレードで一律4万円となっているのもわかりやすいポイント。

この程度の価格差であれば「大は小を兼ねる」とばかりに、3列シート仕様を選ぶほうが賢い選択と思いがちだが、じつはそう単純な話ではないのだ。

5人乗りと7人乗りの荷室はスペックでも明らかに違う

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シート格納時に、3列目はダイブイン機構によるフラットフロアとなる。2列目は回転させて折りたたむタイプとなる

たしかにインテリアの写真を見ると、3列目の有無だけが違いのように思えるが、じつは2列シート仕様と3列シート仕様では2列目シートの構造が違うものになっている。その影響で、ラゲッジのスペックも異なっているのだ。

具体的にいえば、3列シート仕様においては、3列目が5:5分割のダイブイン機構タイプで、格納時にはフラットなラゲッジを生むようになっている。そして注目の2列目は5:5分割のタンブルタイプ。シートを最前にスライドさせた状態で前に回転させて格納するタイプとなっている。

では、2列シート仕様の2列目シートはどうなっているのかといえば、6:4分割のチルトダウンタイプ。ワンタッチでラゲッジとほぼ同じ高さに格納することができる。

そして、シート格納時の高さの違いに合わせて、ラゲッジフロア高についても3列シート仕様では505mm、2列シート仕様では565mmと微妙に仕様が異なっている。

車中泊をするなら2列シート仕様を選ぶべし

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2列シート仕様の2列目はワンタッチで格納できるダイブダウンタイプ。そのため荷室長を大きく確保することができる

こうしたシート構造の違いによりラゲッジスペースのスペックも2列シート仕様と3列シート仕様では大きく異なっている。

もっとも違うのは2列目シートまで格納した状態での最大荷室長で、3列シート仕様が1525mmなのに対して、2列シート仕様では2045mmとなっている。

いずれも自転車を積み込めると聞けば、実用上は大差がないように感じるかもしれないが、約1.5mと2.0mというのは車中泊を考えると大きな違いだ。

一般的な大人の体型を考えると、ラゲッジスペース最大時に足を伸ばして横になるためにはシエンタでは2列シート仕様を選ぶ必要があるといえるからだ。

もちろん車中泊でしっかり休もうと思ったら、フロア部分にマットを敷くなりの工夫は必要だろうが、横になれる物理的なスペースを確保できるのは2列シート仕様だけなのは事実。

冒頭で「4万円の価格差であれば、大は小を兼ねるとばかりに3列シート仕様を選びたくなる」といった旨を記したが、じつは車中泊を楽しむための愛車選びであれば、新型シエンタにおいては2列シート仕様一択といえる。

なお、いずれのシート仕様でもフロントシートフラットモード(1列目のヘッドレストを外して最大にリクライニングさせることで2列目とつなげるシートアレンジ)には対応しているので、シートアレンジによって休憩しようというニーズには応えられるようになっていることもお伝えしておこう。

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シート格納時に生まれるフラットで余裕のあるラゲッジスペースは2列シート仕様の特権といえる

著者プロフィール

山本 晋也 近影

山本 晋也

1969年生まれ。2010年代から自動車コラムニストとして執筆活動をしています。過去と未来をつなぐ視点から…