新型シエンタ、ボディサイズや室内の広さは旧型シエンタと比べてどう変わった?【新旧比較:パッケージング】

熾烈なシェア争いをホンダ・フリードと繰り広げているシエンタ。何と言ってもシエンタは便利で使いやすいパッケージが自慢の一台だから、まずはボディサイズや、室内の広さや使いやすさが気になるところだろう。さっそく、パッケージングの面から先代シエンタと比較してみよう!

ホンダ・フリードと熾烈なシェア争いを繰り広げているシエンタが7年ぶりのフルモデルチェンジ! 便利で使いやすいパッケージが自慢の一台だから、まずはその大きさ、広さや使い勝手の良さが気になるところだ。 さっそくパッケージング面を先代シエンタと比較してみよう!

エクステリア

新型シエンタ
先代シエンタ
新型シエンタ
先代シエンタ

先代シエンタは、トヨタの他のミニバンと比べても、大胆で思い切りの良いデザインを採用していた。新型シエンタも派手めなスタイリングである点は踏襲するが、より万人受けしやすいポップさを手に入れたように見える。

新型シエンタ 全長4260mm×全幅1695×全高1695mm ホイールベース2750mm トレッド(F/R 1490/1480mm)

先代シエンタ 全長4260mm×全幅1695×全高1675mm ホイールベース2750mm トレッド(F/R 1480/1480mm)

「シカクマル」をコンセプトにした新型シエンタのデザインは、少し立派になったように見える。しかも、TNGAプラットフォーム採用だ。そこでまず、ボディサイズに注目しよう。すると‥‥、なんと、全長4260mm、全幅1695mm、そして、ホイールベース2750mmは、旧型と同じだった。フロントトレッドがわずかに10mm拡大しただけということで、ボディは一切、拡大されていないのだ。

旧型オーナーであれば、新型シエンタも車庫に入ることになる、のだが、実は全高だけは20mm増えて1695mm(4WDは1715mm)になっている。ということで、車庫の高さがギリギリの人は注意が必要だ。

パッケージング

全長、全幅、ホイールベースが同一なら、室内の広さは旧型と変わらないのか

全高が20mmアップしたことで、2列目席のヘッドクリアランス=室内高を20mmアップ。前後席のカップルディスタンスを80mmプラスしたことで、特に2列目席の広々感はかなり増している。上側方ヘッドクリアランスは60mmアップしているのに加え、スタイリング上、サイドウインドウ下端位置を水平に低くとっていることで、実際の広さ以上に開放感を増した室内空間になっている。
3列シート車の3列目席では、シート高を上げることで適切な姿勢を取りやすく、つま先の足入れ性や2列目シート背面をえぐるなどして、3列目席の快適性アップが図られている。

インストルメントパネル

新型シエンタ
先代シエンタ

曲線を多用した先代シエンタのインパネデザインの造形の大胆さは外観以上。メーターもステアリング上から見るポジションを採る。一方の新型シエンタは、メーターレイアウトなどはオーソドックスに。全体に落ち着きあるデザインでありかつ、シフトノブ横に小物入れを配置するなど、質感を高めるだけでなく、このクラスのファミリーカーに必要な現実的な実用性が考えられている印象だ。

インテリア

新型シエンタ
先代シエンタ
先代シエンタ

先代でも短い全長の中で上手く3列シートを成立させていたシエンタだが(写真は2列シート車)、新型では2列目足元空間や、側頭部周りの空間を広げて、外寸をそのままに広さを感じられる空間になっている。

スライドドア

新型シエンタ
先代シエンタ

低いフロア地上高(330mm)や段差のないフラットなフロアを踏襲しつつ、パワースライドドア開口部の高さを、旧型比+60mmの1,200mmに拡大、後席への乗降性アップを実現している。

このクラスはシエンタとフリードの熾烈なライバル争いが繰り広げられる。ともに上位に位置するノア/ヴォクシーやステップワゴンが3ナンバーサイズへと拡大したことで、シエンタもボディ拡大かと思われたが、このクラスはボディが大きくないことも大事。サイズを拡大しなかったのは、真にユーザーのことを考えた見識と言えるだろう。

その上で、車高(室内高)のみ20mm拡大、カップルディスタンスの80mm拡大や、スライドドア開口高さを60mm拡大するなど、外は小さく、中は広々、を実現したモデルチェンジが行われたと言えるだろう。

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