当時欲しかったあのクルマをプレイバック! 【トヨタ・カローラフィールダー(E160系前期)編】

カローラの原点に立ち返った トヨタ・E160系カローラフィールダー(2012年5月〜2015年3月)【当時は高嶺!? いま気になる中古車の新車当時レビュー】

クルマ選びで迷うことのひとつが、新車か中古車のどちらを選ぶか。新車であれば、最新の機能を体感できるうえ、購入時にある程度自分好みにオーダーすることも可能。しかし現実的な予算を考えると厳しい場合も。一方、予算的にグッと抑えられるのが中古車だ。年式やクルマの状態によって金額は変わってくるが、新車当時買えなかった憧れのクルマが手の届く可能性もある。そこで、いま狙ってみたいクルマが登場した当時の仕様、そして試乗レポートをプレイバック。今回はトヨタ・カローラフィールダー(E160系前期)。主要諸元表付き! 全長・全幅・全高、室内長、車重、最高出力や最小回転半径、乗車定員をはじめ、燃料タンク容量までわかります。

初めてボディサイズをコンパクト化。ワゴン6代目の新型フィールダー登場

TOYOTA/COROLLA FIELDER
トヨタ/カローラフィールダー(E160系前期) 2012年5月フルモデルチェンジ

日本のモータリゼーションの発展とともに歩んできたモデルのひとつであるカローラがフルチェンジを果たし、11代目(ワゴンとしては6代目)に生まれ変わった。

新型は「大人4人が安心・安全・快適に長距離を移動できる最小のクルマ」というカローラの原点に立ち返って開発を進めたという。

まずポイントとなるのがボディサイズのコンパクト化が挙げられる。これは歴代モデルで初めてのことだ。具体的にはフロントオーバーハングを60㎜短縮し、それに準じて全長は60㎜短縮。全幅とホイールベースは同寸だが、全高は5㎜低くなっている。

かようにコンパクト化されたものの、そのスタイルから受ける車格感はむしろ向上した。フロントオーバーハング短縮により、ショートノーズ、ロングキャビンが強調されたフォルムは、ショルダーラインとフェンダーアーチのバランス感覚も巧みで飽きの来ない落ち着いたたたずまいを覗かせる。

フロントビューは、横1本バーがあしらわれたフロントグリルとヘッドランプをV字型でつなぐことで精悍な表情に。バンパーインテークの開口部は台形を強調することで「アンダープライオリティ」を表現した。

リアビューは樹脂製のバックドアを採用したことで立体感のある造型が可能となり、リアスポイラーも見栄えの良い一体型としている。もちろん軽量化や開閉時の簡便な操作性の向上にも寄与している。なお、エアロツアラーはアンダースポイラーなどを標準装備する。

インテリアは広さ感が際立つ上質な空間に仕上げられている。なだらかな曲面で構成される紡錘形のインパネデザインの好感度は高く、穏やかで安心感のある印象に。Aピラー位置、形状の見直しと左右に大きくまわり込んだフロントウインドウ形状とも相まって視界の良さと開放感も生み出している。

居住空間、ラゲッジスペースはともに拡大されており、主なところでは前席乗員のヘッドクリアランスが+10㎜。リアニースペースが+40㎜など。ラゲッジの荷室長はフル乗車時で+90㎜、最大時で+410㎜拡大。もちろん容量もアップしている。

エンジンは1.5L VVT-iと1.8Lバルブマチック。ともに低燃費化が図られた。1.5L+スーパーCVT-iの2WD車にはアイドリングストップ機構がオプションで用意され、その燃費は21・6㎞/ℓ(JC08モード)。通常仕様では19・6㎞/ℓだ。
フロントオーバーハングを60㎜短くし、ショートノーズ&ロングキャビンを演出するなどクラスを超えた車格感を追求したエクステリア。「“AERO TOURER”」には専用のアンダースポイラー(フロント/サイド/リア)などを装着。写真は「1.5G“AERO TOURER”」(2WD)。





フロントオーバーハングを切り詰めたことで全長は60 ㎜短くなったが、室内空間はサイズアップし快適な空間を確保。コクピットもメッキ加飾や高輝度シルバー塗装などで上質感を演出したほか、シートの快適性を向上。荷室スペースの拡大をはじめ、多彩なシートアレンジも実現した。

大幅な改良を施した1.5ℓユニット。2WD・CVT車には、メーカーオプションでアイドリングストップ機能が設定されている。

1.8ℓユニットは燃費向上と優れた動力性能を実現。またCVTスポーツモードを設定し走りの質も高めた。

AERO TOURER”とはイメージを一新するスタンダードな仕様の「1.5G」(2WD)。アルミはオプション。

シリーズのフラッグシップモデルとなる「1.8S“AERO TOURER”」。ルーフレールやアルミはオプションだ。

エアロキット(Fスポイラー/ Rスカート)やFグリル、16インチアルミなどを装着したMODELLISTA バージョン。

オプションアイテムでドレスアップした1台。スッピンの「1.5G」と比べると、ひと味もふた味も趣を異にする。

※記事の内容、価格、スペック等は2012年5月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。

※スタイルワゴン2012年6月号より

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