目次
プレミアムに相応しい機能性とスタイリングを両立する
街中でも遭遇する機会が増えてきた新型アルファード&ヴェルファイア。人気モデルゆえの宿命といえるがオーナーとしてちょっと複雑な気分かもしれない。愛車とまったく同じグレード&ボディ色のそっくりな1台に遭遇する確率も高まる。ゆえに自分好みにカスタマイズして個性をプラスしようと構想を練っているユーザーも多いのではなかろうか。
そこで注目したいのがGANADOR(ガナドール)のPBS・S(パワーブーストシステム スーパー)マフラーだ。ともあれそのデザインをご覧いただきたい。オーバル状のデュアルテールを左右に配したフォルムは、車格に相応しい存在感を与えながら、リアビューをスポーティに彩ってくれる。
しかしPBS・Sの真骨頂はデザインのみにあらず。実用域を重視した扱いやすさや燃費性能を高めるべく、テストを重ねて導き出した高効率設計こそが最大の特徴であり魅力。サイレンサー構造やパイプ径、取り回しに至るまで、理想のエキゾーストに仕上げているのだ。
その結果、3060rpm時のトルク差は9.6㎏f-m、最高出力は13.7㎰アップを記録しているのだから、並々ならぬものがある。
「低速トルクが出ているため無駄にアクセルを踏ま込まなくてもクルマがスッと前に出ます。だからガソリンの消費量も抑えられる。社内テストでは燃費も14.9%の改善を実証していますよ」と、開発部・部長の柴 光雄さんは話す。
重量級の不満が解消され軽やかなフィーリングに
重量級ゆえに加速力に不満も出がちな新型アルヴェル。街中での発進加速や高速での追い越しなど、クルマの重さを感じるシチュエーションは多い。PBS・Sは効率を徹底追求した設計や独自のスパイラルフィン構造により、そうした不満を解消するという。ともあれ試乗開始だ。
まずは純正マフラー装着状態で試乗の後にPBS・Sに交換。市街地や高速道路でのフィーリングの違いを確かめる。まず驚いたのは発進加速のスムーズさ。まるで過給器を付けたかのように滑らかにトルクが立ち上がってくる。街乗りレベルでもペダルを踏み込む量は明らかに減っている印象。だからストレスなく走れるし燃費改善にも繋がるのだろう。
サウンドは至ってジェントルだ。街乗りではノーマルと変わらないくらい。それでいてアクセルを踏み込むと、ほどよくスポーティな排気音が盛り上がってくる。これなら同乗者から苦情が出る心配もない。
高速試乗でも確かな違いが確認できた。ノーマルとは中〜高回転域の伸びが明らかに異なる。加速力が途切れず、グングンと車速が乗ってくる。回転の上昇と呼応して盛り上がってくるサウンドも素晴らしい。
環境性能への規制が年々厳しくなっている昨今、スポーツマフラーに出力向上を求めるのは難しいと囁かれてきた。しかしPBS・Sを体験すると、マフラー交換の目的はドレスアップだけでないと再認識させられる。愛車に入れる価値のある1本だ。
【4本出し(PAS-106シリーズ)】
純正比DATA
パワー:+13.7ps
トルク:+3.5kgf・m(最大+9.6kgf・m)
燃料改善率(ガナドール計測結果):+14.9%UP
【ダブル出し(PAS-105シリーズ)】
純正比DATA
パワー:+9.5ps
トルク:+2.2kgf・m(最大8.8kgf・m)
燃料改善率(ガナドール計測結果):+14.3%UP
▷新型アルファード&ヴェルファイア カスタムファイル2024 まとめはこちら
STYLEWAGON(スタイルワゴン)2024年5月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]