当時欲しかったあのクルマをプレイバック! 【スバル・フォレスター tS(SH系 アプライドC型)編】

【当時は高嶺!? いま気になる中古車の新車当時レビュー】300台限定のプレミアムモデル! スバル・フォレスターtS(2010年12月発売)

クルマ選びで迷うことのひとつが、新車か中古車のどちらを選ぶか。新車であれば、最新の機能を体感できるうえ、購入時にある程度自分好みにオーダーすることも可能。しかし現実的な予算を考えると厳しい場合も。一方、予算的にグッと抑えられるのが中古車だ。年式やクルマの状態によって金額は変わってくるが、新車当時買えなかった憧れのクルマが手の届く可能性もある。そこで、いま狙ってみたいクルマが登場した当時の仕様、そして試乗レポートをプレイバック。今回はスバル・フォレスター tS(SH系 アプライドC型)。主要諸元表付き! 全長・全幅・全高、室内長、車重、最高出力や最小回転半径、乗車定員をはじめ、燃料タンク容量までわかります。

300台限定! STIの手によるチューンドコンプリートモデル登場

SUBARU/FORESTER tS
スバル/フォレスター tS(SH系 アプライドC型) 2010年10月発表/12月発売

6月のレガシィtSに続き、フォレスターにもSTIチューンによる「tS」が登場した。「Sport Always」の基本コンセプトの元、走る楽しさや気持ち良さ、運転が上手くなった感触を得られる喜びをすべてのユーザーにもたらしてくれるモデルだ。

ベースとなったは、先のマイチェンを機に設定されたSエディション。インプレッサWRX STI A-Line譲りの2.5Lターボ+5速ATを搭載している。これにSTIチューンのダンパー&スプリング(フロントは倒立式)、フロントにフレキシブルタワーバー、サポート・フロント。リアにフレキシブルサポート・リア、そしてこれまではフロントに採用していたフレキシブルドロースティフナーを、今回初めてリアにも採用した。

タイヤはベース車と同じ225/55・17サイズのヨコハマ・ジオランダーG95。だが、ホイールはベース車の7Jに対して7.5Jだ。車高は15㎜下げられている。

それにしてもベースのSエディション自体の走りがなかなかに良好で、充分にスポーティなSUVに仕上げられている。なのでtSはどうなってしまうのか?

以前レガシィのtSに試乗した際には、一般路の乗り心地のマイルドさに予想外の驚きを覚えたのだが、フォレスターtSは、なるほどスポーツ系ダンパーが入っているな、の乗り出し感覚。ただしコツコツする乗り心地ということではなく、ベース車のマイルドさとは明らかに異なるという意味だ。

今回は高速走行がメインとなったが、こと高速時のフラット感はハイウェイクルーザーさながらのフィール。さらに高速コーナーを抜ける際のステアフィールとロール感の良さ、背の高さを感じさせない姿勢制御のマネジメントはおそらくこのクルマの真骨頂のひとつとして挙げられる。

また、ベース車のステア初期の応答性は、瞬間にロールの遅れが入る(これはこれでけして悪いフィールではない)が、tSだと遅れを感じる間もないといった違いがある。しかもレガシィtSほどに俊敏なものとはまた異なり、タイヤの影響もあろうが、このあたりのさじ加減がSUVであるフォレスターと絶妙にマッチしている印象だ。

かようなフォレスターtSは、エクステリア&インテリアの専用仕様・装備を含めてベース車+50万円弱のプライスだ。SUVといえどもこれまで以上に走りを楽しみたいユーザーにとってはかなり魅力的設定といえる。

専用アルカンターラと本革のコンビネーションによるSTIロゴ入りのシートを用意。赤いステッチが施されグッとスポーティなイメージだ。



インテリアの随所にはSTIのエンブレムが誇らしげに添えられている。tSにはパフォーマンスに見合ったドレスアップが施されている。

STI製フロントスポイラーでスパルタンな表情のフロントフェイス。グリルにはハイパフォーマンスの証となるtSのエンブレムを装備。

エンジンはS EDITIONと同じ2.5Lボクサー4DOHCターボを搭載。STIのチューニングはサスやブレーキに生かされている。

STI製17インチアルミ(7.5J)を装着。STI 製の足まわりとの組み合わせで、パフォーマンスだけでなく視覚的にもスポーティなシルエットを見せる。

※記事の内容、価格、スペック等は2010年10月のデビュー当時のものです。その後の一部改良等で変更になっている可能性もあります。

[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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