SUVが多くの人に支持されるなか、他人とは違う選択をしたいと考えるユーザーにとって、新車で買える国産唯一のピックアップトラックは格好の選択と言える。GR SPORTも追加され、さらに魅力を深めたハイラックスについて解説します。
独自のメカニズムを採用して、ハードな状況で安定感を発揮


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全長が5335㎜、全幅が1855㎜だからかなりの大きさだ。まさにアメリカンサイズといえる。取り回しは決してよくないが、そんなデメリットを加味しても溢れる魅力がハイラックスにはある。
たとえば積載力。デッキスペースには500㎏の荷物を搭載できる。しかも錆に強い素材が採用されておりアウトドアやマリンスポーツなどでもラフに使いこなせる。
ラダーフレーム+リーフスプリングという組み合わせは決して快適ではないが、悪路に乗り入れると印象は一変する。ハードな凹凸を乗り越えてもハンドルが取られにくく、ステアリングのギヤ比がややスローなこともあって進路の微調節がしやすい。
パワーユニットは2.4ℓ直列4気筒ディーゼルエンジンで、低回転域からトルクが盛り上がる。6速ATとの相性のよさも爽快なフィーリングの実現に大きく貢献し、荷台に荷物を満載しても力不足を感じることはないだろう。
悪路での機動力は抜群。パートタイム4WDの武器である4輪駆動ローモードなどを使わずとも難なく走破できるし、いざとなれば、アクティブトラクションコントロールが空転を防ぎ、スタックを回避してくれる。
ディーゼルエンジンの力強さと悪路走破性で過酷な状況に対応【エンジン/オフロード性能】
低回転域から高トルクを発揮する2.4Lディーゼルエンジンを搭載。高い熱効率よって優れた環境性能を実現するとともに、WLTCモード燃費は11.7㎞/Lを達成している。
エンジンの出力を余すところなく駆動輪に伝える6速ATには、マニュアル感覚のシフトチェンジが行えるシーケンシャルシフトマチックを採用。パワーモードやエコモードへの切り替えも可能だ。
ダイヤル操作で駆動方式を選択できるパートタイム4WD採用。街なかや高速道路では静粛性や燃費性能に優れた2WDとし、オフロードでは4WDに切り替えて快適性と走破性を両立できる。
路面からの強い衝撃を受け止める高剛性フレーム構造に加え、振動減衰を高めるサスペンションを採用することでオンロード、オフロードを問わず優れた走行安定性と乗り心地を確保。
全長は5340㎜、ホイールベースが3085㎜と大柄なサイズとしながら、フロントオーバーハングとリヤオーバーハングの長さを抑えることで取りまわし性に配慮している。
【ダウンヒルアシストコントロール】
トランスファースイッチがH4またはL4状態のときに、スイッチ操作で車速を一定の低車速にキープできる。急な坂を降りる際の車両安定性を確保する機能だ。
後輪のどちらかが岩石路で脱輪、また砂地やぬかるみでスリップを起こしたときなどに、後輪左右を直結状態とすることで駆動力を発揮して走破性を高められる。
シンプル&スマートを追求した実用志向の作り込みが光る【インテリア/ユーティリティ】
運転席まわりは機能性を考慮したシンプルな作りとしながら、随所にシルバー加飾を施して個性をアピール。昼間でもくっきりと見やすい先進感のあるコンビネーションメーターを採用している。
後席の座面には簡単な操作でチップアップできる機構を備えているので、乗車人数や荷物に合わせてアレンジできる。車内には便利な収納も設けられている。
荷台部分にはサビや腐食に強い亜鉛メッキ鋼板を採用。幅は1380㎜、最大床面長1565㎜というサイズで、最大積載量は500㎏。レジャーや仕事など、さまざまな用途に応えられる。
頼りなるのは悪路だけにあらずハイレベルな安心と安全を実現【予防安全装備】
ミリ波レーダーと単眼カメラを用いて、クルマだけでなく夜間の歩行者と昼間の自転車運転者にも対応するプリクラッシュセーフティをはじめとした予防安全機能を備えている。
レーンディパーチャーアラートや、適切な車間距離を保ちながら追従走行できるレーダークルーズコントロールなど運転をサポートする機能も採用。
道路標識の見逃し防止をサポートするロードサインアシスト、超音波で障害物の存在を知らせるクリアランスソナー&バックソナーといった機能によって安全運転をサポート。
専用アイテムを装備してスポーティイメージ全開 Z “GR SPORT”
専用のオーバーフェンダーを装着して全幅1900㎜という迫力あるワイドボディを実現したほか、フロントバンパーやグリル、18インチアルミホイールでスポーティな印象を強調。車内もGRロゴを刺繍した合成皮革+スエード調スポーツシートを備えて特別感を主張している。


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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]
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