BEVでのロングドライブ、一番の不安は充電ポイント! でも、スマートフォンによる事前チェックでノープロブレム!

「東京〜岩手・平泉」約1000キロ! BEV(バッテリー式電気自動車)でロングドライブ! 話題の新型、日産・アリアに死角なし!? #そこが知りたいEVのこと PART5

【HV/EVの過去・現在・未来〜これからどうなるの?〜】編集部のある東京・文京区から、今回の目的地である岩手県平泉町の中尊寺までは、東北道経由で片道約450㎞。帰路は寄り道したり、渋滞を回避したりで550㎞ほど走り、合計約1000㎞のロングツーリングとなった。帰路では空いている充電ポイントを探して回り道も体験するなど、BEVでの週末ドライブの難しさも経験した。

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安心してドライブできる、精度極上の新世代モデル

以前、リーフ+eで“伊豆半島ほぼ1周ドライブ”を体験済みのスタッフ。充電の不安を感じることなく1泊2日のBEVドライブを楽しんだ成功体験から、今回はさらに足を伸ばして1000㎞くらいは走ってみようということになった。

目指すは2011年6月、世界遺産に登録された岩手県の平泉。国宝の金色堂を有する中尊寺や毛越寺など5つの構成資産からなる人気の観光エリアだ。

ドライブのパートナーは日産の最新BEVであるアリア。B6/2WDというベーシックなモデルながら、66kWhのバッテリーを搭載し、一充電走行距離はWLTCモードで470㎞を実現。「バッテリー温調」を備え、繰り返しの急速充電でも効率よく電気を貯めてくれるので、ロングドライブの心強い味方となる。

旅のスタートは5月21日、土曜日。早朝に都内を抜け、東北道・上河内SAに着いたのが午前9時前。この時点での電気残量は44%、走行可能距離181㎞。

実は前日に撮影を兼ね、三浦半島周辺を200㎞ほど走っていたこともあり、満充電ではない状態でスタートしていたのだ。ここで朝食を取りながら30分の急速充電を行い、73%/304㎞までに回復させた。

土曜日とはいえ行楽渋滞に出会うことはなく、宇都宮ICを過ぎてしまえばクルマの流れもさらに良くなった。

2度目の充電は安積PA。45%・181㎞を残しているし、お昼休みには早いが、充電チャンスはキッチリ押さえておきたいので休憩を兼ねて充電。81%・325㎞に回復。今宵の宿にまでは220㎞ほどの距離なので、この時点で充電の不安は解消。

さらに目的地まで55㎞ほどの長者原SAで昼食を取りながら3度目の充電を行い、30%・114㎞から66%・254㎞へ。

高速道路を降りてからは世界遺産を巡り、厳美渓や達谷窟毘沙門堂などに足を伸ばし初日のドライブを終了。ホテル到着時は37%・144㎞となった。

ホテルでは一晩かけて普通充電でチャージ……と計画していたのだが、ここで思わぬ事態が発生。ホテルに普通充電器があることを確認し、予約もしておいた。実際ホテル側もアリア用に充電器を確保してくれていたのだが、この春に充電器を豊田自動織機製の充電スタンド・EVC2に更新し、ゾウさんマークの充電カードが使用できないという。まさかの出来事ではあったが、これもBEVドライブでの経験だ。

結局スマートフォンへの登録作業などに手間取り、充電を開始したのが23時近く。翌22日、朝7時の時点では483分の充電で74%・289㎞となった。

充電スポットが使用中! 電池残量に不安の2日目

9時にホテルを出発。1時間も走らず長者原SAで充電。59%・226㎞から94%・370㎞に。前日の経験から最低でもあと2回の充電は必要か。さらにこの日は寄り道ルートを通る予定もある。

富谷JCTで東北道を離れ、仙台北部道路・仙台東部道路を経由し常磐道へ。新地ICで高速道路を降り、道の駅「松川浦」到着が12時前。この時点で62%・235㎞を残している。

松川浦の直線が続く堤防道路で撮影し、鵜ノ尾岬夕陽の広場のパーキングに入ったとたんにスマートフォンから緊急地震警報がけたたましく鳴った。震源地は茨城県沖……。慌てて高台へと移動したが、事なきを得た。

その松川浦を出発したのが12時半過ぎ。電池残量は54%・202㎞。相馬ICから東北中央自動車道(相馬福島道路)で再び東北道へ向かう。途中、道の駅「伊達の郷 りょうぜん」には急速充電器が設置されていたが、道路上の看板に充電器の案内がなくスルーしてしまった。

安達太良SA到着時は14時過ぎ。23%・87㎞となっていて、かなり不安。スマホで先客がいることを確認していたのでさらに先へ。

往路と同じ安積PAの到着時点では17%・65㎞。いざとなれば高速道路を降りて充電スポットに向かうことも考えていたので、ホッとひと安心。遅い昼食を取りながら55%・217㎞へと回復させた。帰宅までには最低でももう1回充電しなければならないが、行きに充電した上河内SAは先客あり。残量は27%・108㎞。休日の帰路ともなると、やはり充電スポットの需要は高まるようだ。しかも佐野IC~羽生IC間は事故で14㎞渋滞、通過に90分かかるという。

北関東道・壬生PAの急速充電器を目指し、栃木都賀JCTで東北道を離れる。16時30分、ハイウェイオアシスを併設した壬生PAはかなり混雑していたが、急速充電器は空き。15%・61㎞から45%・187㎞に。

壬生ICで高速道路を降り、一般道を南下。道の駅「五霞」に急速充電器を見つけ再度充電。走行可能距離を139㎞から193㎞へと伸ばした。

圏央道・五霞ICから圏央道に入り、久喜白岡JCTから東北道へ。川口市内のホンダディーラーで最後の充電を行い、2日間のBEVロングドライブを終えた。

事故渋滞やら充電スポットの満車など、前回とは異なる体験もあった2回目のBEVドライブ。走行可能距離が100㎞以下になるとやはり不安になった。

プロパイロット2.0で長距離も楽々ドライブ

話題の新型BEV、日産・アリアってどんなクルマ?

SPECIFICATION 【B6/2WD】
最高出力 160kW(218ps)/5950~13000rpm
最大トルク 300Nm(30.6kg-m)/0~4392rpm
総電力量 66kWh
一充電走行距離 470㎞(WLTCモード)
ブレーキ前後 ベンチレーテッドディスクブレーキ
タイヤ前後 235/55R19 101V
【取材車装着メーカーオプション】
BOSEプレミアムサウンドシステム&10スピーカー:13万2000円、ボディカラー・インテリアカラー/カーマインレッド・ミッドナイトブラック(2トーン):17万6000円、プロパイロットリモートパーキング+ステアリングスイッチ+ヘッドアップディスプレイ+アドバンスドアンビエントライティング+ダブルシャークフィンアンテナ+パノラミックガラスサンルーフ+プロパイロット2.0:57万5300円=合計88万3300円

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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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