「日産さくら」と「三菱eKクロスEV」が登場! 軽自動車の新たな選択肢として注目される”軽EV"の実力とは?

【軽カー選びの新基準2022】プロが選ぶBEST BUYは? 遂に本格デビューを果たした軽EV、本当にいまが買い時なの?

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日産さくらと三菱eKクロスEV、いま最も注目度が高い軽EVが発売された。まだまだ知らないことは多々あるが、見逃せない存在であることは間違いなさそうだ。

気になるのは航続距離と出先での充電環境!

2022年は、軽自動車にとって歴史に残る年になりそうだ。なぜなら、軽自動車規格のEV(電気自動車)が2台も登場し普及の第一歩を踏み出したからだ。

……というと「以前から量産の軽EVはあった」という突っ込みが入るに違いない。2006年には三菱が世界初の量産電気自動車として「i-MiEV(アイ・ミーブ)を発売し、その後「ミニキャブMiEV」といった商用モデルも量産販売している。だから今年が軽EV元年というわけではない。

しかしi-MiEV発売時と大きく違うのは、世の中の受け入れ方。i-MiEVは特別な乗り物という印象が強かったのだが、今年発売された日産「サクラ」や三菱「eKクロスEV」はガソリン車と迷う人がいるほどにまで市民権を得てきたのだ。

そんなサクラやeKクロスEVはどんなクルマか?

どちらも車体構造などはガソリン車の日産「デイズ」、三菱「eKクロス」がベース。エンジンの代わりにバッテリーとモーターを組み込んでいて、両者はメカニズムを共用する兄弟車だ。

パッケージングはよく、使い勝手のいいハイトワゴンのボディをベースにEV化されてもパッケージングにおいてはガソリン車とほぼ変わらないのが大きな長所。実用面で異なるのは、荷室の床下収納スペースのみだ(ガソリンFF車よりも浅くてガソリン4WD車と同程度)。

大きな魅力は走りがパワフルなこと。最大トルクは195Nmとガソリンターボ車の約2倍もあり、それがアクセルを踏んだ直後から反応遅れなく立ち上がるので力強い。加速に余裕があるし、上り坂も涼しい顔しつつグイグイ登っていく動力性能はガソリン車とは別次元だ。音が静かで加速が滑らかなことは、コーナリングの安定感も軽自動車の常識を超えている。乗り物として魅力的だし、実質的に家庭の充電環境が必須とはいえガソリンスタンドに行かなくてもいいのは予想以上に便利だったりする。

一方で、欠点と言えるのはガソリン車と同じ感覚で乗れる存在とまではいかないこと。その理由は航続距離で、一充電での航続距離はカタログ値で180キロだが実際に安心して乗れるのは120キロほど。出先の急速充電も受け入れ能力の問題で短時間にたくさんの充電ができないから、急速充電を頼って長距離を走るのは結構厳しい。

どんな人に相応しいかといえば、一家に複数台所有で軽自動車は近所移動用のアシとしてしか使わないという人向けだ。

ところで車両価格はサクラが239万9100円〜294万300円、eKクロスEVが239万8000円〜293万2600円と一般の軽自動車よりも高い。ただし現時点では購入時に国から55万円(購入タイミングによっては予算が底をつきそうだが)、さらに住んでいる地域によっては自治体からの補助金(東京都では45万円)も加わるのでガソリン車と同じ感覚で購入できることもある。

では、そんな軽EVは買いなのか?

「条件に合致すれば買い」だ。条件とは、長距離移動はしない、自宅に充電設備を整えること、外出先の急速充電器には頼らないこと、など。条件があえば魅力的な軽自動車だろう。

この2台に続く次の乗用タイプの軽EVが登場するのはしばらく先になりそうだが、今年後半には三菱がミニキャブMiEVを復活し、来年にはホンダやスズキ、ダイハツから商用車の新型軽EVがデビューする予定になっている。軽自動車の選択肢として、軽EVは見逃せない存在となりそうだ。

【プロが選ぶBESTBUYはコレ!】三菱eKクロスEV 日産・サクラ

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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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