伝統の血に最新技術が融合した14年ぶりの新型車「トヨタ・ランドクルーザー」って一体どんなクルマ?

【TOYOTA LAND CRUISER 300】本格四駆の最高峰! ランクル300ってどんなクルマ? #気になるベース車図鑑 SUV編|新車レビュー

予想を大きく上回る受注により、一説には納車が5年!? なんて声も聞こえている300系ランドクルーザー。名実共に日本が世界に誇る本格四駆の最高峰車だ。そんなランクルの見所、そして歴史にフォーカスします。

骨格から見直し、より強く軽く!

ランクルの開発には“現行同等以上”という、開発車がその時点の最新車よりも劣る部分があってはならないというテーマがあるそうだが、14年ぶりに登場した300系は、200系が持っていたポテンシャルはそのままに、伝統のラダーフレームを継承しつつボディはより強く軽く、足はより安定的で走破性高く、そして快適にと、幅広く進化を遂げた。

ランクルは、“どこにでも行け、生きて帰れるクルマ”という異名を持つほど世界で愛されているが、派生といえるステーションワゴンのカテゴリーに属する300系であってもその血は色濃い。「信頼性」「耐久性」「走破性」の継承と進化は至上命題であり、300系ではそこに、オン&オフどの道でも“疲れにくい”という快適な走りも見据えた開発が行われた。

特徴は多数あるが最大の注目点は、車体と足を筆頭とした機能的な部分。骨格が先代比で剛性が+20%も高く軽いGA‐Fプラットフォームへ変更され、アルミ素材の多用等により重量がなんと200㎏も軽くなった新型。新開発の前後サスは、乗り心地だけでなく、制動時の挙動安定性や、悪路走行時に起こるタイヤの浮きづらさも向上。パワートレーンの搭載位置も後方、かつ下方に移動し重心を下げるなど、スムーズな走りの実現に向け、多角的な改良が行われた。プラス、パワステのアシスト量を増やし操舵性を軽くしつつ、低速時の取り回し性もアップと、高く評価された200系を超える完成度を誇る。

さらに今回エンジンに100系以来となるディーゼルが3.3Lで復活。3.5Lガソリン共々V6ツインターボとなり、ミッションは全車一律多段式10速ATを設定。ランクルといえば車両盗難が大きな懸念材料だが、トヨタ初となる指紋認証機能付きスタートスイッチを標準化。3列目が床下格納式となった点も話題だ。

詳細は別項に譲るがGRスポーツと銘打つ、スポーツグレードが用意された点も見過ごせない。内外装はもちろん、足まわり系も専用チューンとなる、ダカールラリーで得た知見が存分に生かされた1台となっている。

DIESEL 3.3L     ●最高出力/227kW(309PS)●最大トルク/700N・m(71.4kgf・m) 
GASOLINE 3.5L  ●最高出力/305kW(415PS)●最大トルク/650N・m(66.3kgf・m) 

基本5グレード、エンジン&定員は2種類ずつ

いつでる!? と発売前から大きな注目を集めた300系は、エントリーモデル「GX」を含む「AX」「VX」のほか、ラグジュアリーの「ZX」、さらにスポーツの「GRスポーツ」と大きく5種類。定員はグレードにより7人か5人、またはその両方が選べる。ディーゼルの復活が注目を集めているが、これを選べるのも上級「ZX」「GRスポーツ」のみ。最廉価と最高額の価格差は290万円もある。ちなみにガソリン車は全グレードで選べる。

【GR SPORT】

【ZX】

【VX / AX / GX】

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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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