メルセデス・ベンツはアメリカ初のレベル3を量産
メルセデス・ベンツは2023年1月、最上級EV「EQS」に搭載する先進運転支援システム「ドライブパイロット」による自動運転レベル3をアメリカで実用化したと発表しました。
アメリカで自動運転レベル3の乗用車(オーナーカー)が認可されるのは、今回が初めてです。
自動運転レベル3といえば、ホンダが「レジェンド」で「ホンダセンシングエリート」を搭載し、渋滞時という一定の条件下での認可を受けたことが記憶に新しいところです。
改めて説明しますと、自動運転レベルは0から5まで6段階あり、レベル2までは運転の主体は運転者で、レベル3以上は運転の主体がクルマのシステムになります。
自動運転レベル3は、クルマのシステムが運転を行うのですが、走行中の条件によって運転者に運転を要求してきます。例えば天候が悪化したり、衛星測位システムの検出外のエリアに入るなどの条件があります。
または自動運転レベル2での走行中に、自動運転レベル3の適用条件が整った段階で、クルマのシステムが「もしよろしければ、自動運転レベル3に移行してはどうですか?」と問いかけてくることもあります。
こうした自動運転レベル3を実現するためは、運転という概念やその方法論について道路交通法、また技術面では道路運送車両法を改正する必要があります。
これを、日本またはドイツで実施しているため、メルセデス・ベンツはドイツで自動運転レベル3の量産化に着手し、そして今回、アメリカでの法改正に伴っていち早く自動運転レベル3対応モデルを導入したと言えます。
PROFILE 桃田健史
1962年8月、東京生まれ。日米を拠点に、世界自動車産業をメインに取材執筆活動を行う。インディカー、NASCARなどレーシングドライバーとしての経歴を活かし、レース番組の解説及び海外モーターショーなどのテレビ解説も務める。日本自動車ジャーナリスト協会会員
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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]