「カスタムと聞くと、ついアレもコレもと手数を追ってしまいがちですが、私がお勧めしたいのは押さえるべきポイントをきっちり絞ったシンプルなスタイル。言葉で例えると、キャンプから冠婚葬祭まで使えるクルマですね」と杉村さん。
ご存知の通り、ここ最近のドレスアップシーンはデリカ以外のミニバンやハイエースなどもアゲ系仕様が勢力を広めつつある。だったら、その分野の草分けであるデリカはさらに一歩攻めたアゲ仕様に、と力が入ってしまう気持ちも分からなくも無いが、何事もやり過ぎは禁物。100%自分専用のアソビ車であればともかく、ユーザーの多くは奥サマと兼用で買い物に使ったり、子供たちの学校への送り迎えといったデイリーユースがそれなりのウエイトを占めているハズ。この点を踏まえつつ、まずモディファイの第一段階としてお届けしたいのが、毎日気軽に乗れて、なおかつ街角で一目置かれるスタイリングの作り方。穴あけやカットといった車体側への加工を行うことなく、見事に表現されたワイルド&スポーティな完成度のヒミツを、じっくり探っていこう。
まずはノーマル車の特徴をじっくり見極めるべし
4年前のビッグマイナーチェンジ当初、巻き起こった賛否の声はどこへやら。今や「カッコイイ!」という賛同派が圧倒的となったダイナミックシールドフェイス。その重厚かつ華やかな表情の特徴をより際立たせるべく、細部にブラックのアクセントをプラス。手軽なラッピングフィルムを効果的に使いこなしたセンスも大いに参考にしたいところ。
GOQBUTO R-III 7万9800〜8万9100円
全国レベルで凄まじいほどの装着率の高さを誇る定番ヒットアイテムGOQBUTO。定期的な改良が行われ、現在はR-IIIへと進化。上質な半艶のパウダーコート塗装に加え、3インチ径パイプの迫力をそのままに、アプローチアングルを稼ぐべく底面部分をスキッドプレートと同じ高さにスライス。グリルのブラック部分に干渉しないように、高さを押さえた形状もこだわりの部分だ。
ヘッドライトシャドウシート 4650円
ヘッドライトの窪みの内側部分に貼り付けることでグリルの際立った主張をほどよく和らげる、隠し味的アイテム。フロント周りにブラックの面積を増やすことで、GOQBUTOを装着した場合も全体の統一感をアシスト。デモカーはホワイトだが、シルバー系の純正色車にもオススメ。
ボンネットダミーダクトステッカー(全7色)
1万1000〜1万2100円
遠目に見ると、ルーバー状のダクトが空けられているようなデザインが描かれたラッピングフィルム。ダミーと聞くとマイナスイメージを持つ人もいるかも知れないが、実物は驚くほど違和感が無く、ヘッドライトシャドウと同様、フェイス周りのブラック部分の面積を増やすことで、より引き締まった表情を演出。
ボンネットフードダンパー 1万800円
現行D:5のフロント周りは衝突時の歩行者保護対策として、かなりソフトな素材が用いられている。ボンネットも同様で先代のようにフェンダーに沿った位置にダンパーを装着することは不可能だったことから、左右から斜めにダンパーを通すことで、ゆっくり自然なオープニング動作を実現。通常では見えないが、実はとっても大切な部分と言える。
サイドシル周辺部はスッキリが大前提
デモカーの足回りにはオートフラッグスのパーフェクト30mmアップキットを装着。と、書いても「え?2〜3インチくらいアップしているように見えるけど」と思わせてしまうのはやはり、全体のバランスの成せる技。中でも重要なのはサイドシル周辺の処理。ここに分厚いガード類などを固定装着すると腹下と地面との間隔が狭くなり、せっかくアゲ仕様の足回りを組んでも、その数値分の効果が得られ難いのだ。
SIDE
電動ステップver.2
12万7600〜22万8800円
モーターの取り付け位置の変更などにより、第2世代モデルへと刷新された電動サイドステップ。ドア開閉に連動した動作も極めてスムースで、先述した腹下の張り出し問題に影響を与えない薄型設計のため、チョイ上げ仕様車とのマッチングも申し分ナシ。
オートフラッグス製電動ステップはステップを格納してジャッキポイントが隠れない全長サイズのため、そのまま2柱リフトにマウントが可能。このようなさりげない工夫も、同社製品の人気を支える要因と言える。
どっしり落ち着いた雰囲気を目指す
せっかくリフトアップさせたのにリアがポジキャン(ハの字の逆。上部が外側に開いている状態)になっていて、見た目的に腰高で不安定、というカタチはNG。足回りについては次ページで詳しくお話するが、純正のアライメント特性に極端な影響を与えるような車高、およびタイヤ/ホイールのセッティングは絶対に厳禁だ。
REAR
バックアーマー
10万6480円〜13万5540円
ヒッチメンバーと牽引フック、さらにバンパーガードとしての機能を兼ね備えたバックアーマー。アウトドアレジャーの楽しみ方を広げてくれるのはもちろん、視覚的な安定感を演出する効果も。
X4Xリアスポイラー
3万6800円〜5万6000円
純正オプション品をモチーフに、よりシャープかつ立体的な造形にリファインされたX4Xのリアスポイラー。材質はABS製で、センター部分がフローティングタイプとなっているので、バスターズのアルミリアラダーとの同時装着も可能。
取材協力SHOP【オートフラッグス】
長年に渡りデリカカスタムにこだわり続けている、オートフラッグス代表の杉村さん。見た目はもちろん、中身がしっかり伴ったテクニックは必見!
こちらはekクロススペースをベースに、クロカンらしさをアレンジしたデモカー。ルーフラックは今年の東京オートサロンの三菱ブースで披露されたデリカミニのコンセプトモデルに装着されていたもの。フロントのガードバー、「DANSHAQ」は試作仕様だが、近日の市販を計画している。デリカミニについては正式発売後、即、デモカーとして導入を予定。こちらの展開も楽しみだ。
住所:福岡県北九州市小倉南区蒲生2丁目2-30
電話:093-482-3751 営:10:00〜17:00
休:火曜日(第2火曜は除く) 第2日曜・第2日曜翌日の月曜
※電話の問合わせは11:00〜16:30まで
▷デリカD:5最新カスタム事情 まとめはこちら
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]
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