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ENEOSとトヨタは2021年の基本合意に基づき検討を進め、水素ステーションの建設・運営、水素ステーションでのCO2フリー水素の製造、ならびに水素ステーションからWoven City及び燃料電池車(FCEV)への水素供給(「基本合意時の検討項目」の1および2)に着手することを決定した。さらに、水素の需給管理システム(「基本合意時の検討項目」の3)についても具体的な検討を進めることに合意した。2024~2025年のWoven City開所前に水素ステーションの運営開始を予定している。
基本合意※1時の検討項目
- ENEOSによるWoven City近隣での水素ステーションの建設・運営
- ENEOSが上記水素ステーションに設置する水電解装置にて再生可能エネルギー由来の水素(グリーン水素)を製造し、Woven Cityに供給。トヨタが定置式の燃料電池発電機(FC発電機)をWoven City内に設置し、グリーン水素を使用
- Woven Cityおよびその近隣における物流車両のFC化の推進とFCEVを中心とした水素需要の原単位※2の検証およびその需給管理システムの構築
- Woven Cityの敷地内に設置予定の実証拠点における水素供給に関する先端技術研究
今般の共同開発契約において決定した事項
■検討項目(1)に関して
Woven City隣接地に水素ステーションを建設
(水素ステーション建設予定地 : 静岡県裾野市御宿字朴ノ木平1576番3)
■検討項目(2)に関して
- 再生可能エネルギーでCO2フリー水素を製造する水電解装置を水素ステーションに設置
- 製造したCO2フリー水素を乗用車や商用車など様々なFCEVに供給するとともにパイプラインでWoven Cityに供給
- 水素ステーション内に停電時用のFC発電機を設置※3
■検討項目(3)に関して
Woven Cityのコミュニティエネルギーマネジメントシステム(CEMS※4)とENEOSの水素製造を最適化する水素EMSの連携を検討
Woven Cityは、住む方一人ひとりの生活を想像しながら、ヒトが一番幸せを感じる街を目指す『ヒト中心の街』。研究者やエンジニア、科学者をはじめとした想いを同じくするパートナーとともに、モビリティカンパニーのテストコースとしてバーチャルとリアルの世界で将来技術を実証する『実証実験の街』であり、トヨタのカイゼンの手法を根付かせ街が常に進化・改善する『未完成の街』である。この3つのコンセプトに基づき、「ヒト」、「モノ」、「情報」のモビリティにおける新たな価値と生活を提案し、幸せあふれる街づくりに取り組むトヨタのプロジェクトである。
※1 2021年5月10日公表「ENEOSとトヨタ、Woven Cityにおける水素エネルギー利活用の具体的な検討を開始」
※2 技術やサービスが実用性のある事業として成立する基準
※3 貯めておいた水素を用いてFC発電機で水素充填装置を稼働させることで、停電時でも水素をFCEVに供給可能。これにより、FCEVの外部給電機能を活用し電力が必要な場所で電力サポートを行うことができる。
※4 Community Energy Management System