東芝:実装面積の削減に貢献するMOSFETゲートドライバーICの新製品5品を発売

東芝は、ウエアラブル端末などの携帯機器向けに、入力電圧に応じて外付けMOSFETのゲート電圧をコントロールする、過電圧防止機能を持ったMOSFETゲートドライバーIC「TCK42xGシリーズ」に5品種のラインアップを追加した。すでに発売済の20V電源ライン用「TCK421G」に加え、24V電源ライン用「TCK420G」、12V電源ライン用「TCK422G」および「TCK423G」、9V電源ライン用「TCK424G」、5V電源ライン用「TCK425G」の販売を6月7日より開始する。

TCK42xGシリーズは、新製品のラインアップ追加により、ゲート・ソース間電圧を10Vと5.6Vの2種類から選択可能となり、より多くのMOSFETに対応できるようになった。また、入力過電圧保護機能の検出電圧が異なる製品のラインアップにより5Vの電源ラインから24Vの電源ラインに使用できる。外付けバック・トゥ・バックMOSFETと組み合わせて、逆流防止機能を備えたロードスイッチ回路 (図1) やパワーマルチプレクサー回路 (図2)を構成するのに適している。2.7Vから28Vの幅広い入力電圧に応じたチャージポンプ回路を内蔵し、間欠動作で外付けバック・トゥ・バックMOSFETのゲート・ソース間に安定電圧を供給する。これにより、大きな電流のスイッチングが可能。

パッケージは、業界最小クラス[注1]のWCSP6G[注2]を採用し、ウエアラブル端末、スマートフォンなどの小型機器に高密度実装が可能で、実装面積の削減に貢献する。

なお、TCK42xGの機能を活用した“パワーマルチプレクサー回路のリファレンスデザイン”の公開が6月7日より開始された。

[注1] MOSFETゲートドライバーICにおいて。2022年6月現在、東芝調べ。
[注2] 1.2mm × 0.8mmのチップスケールパッケージ

図1:ロードスイッチ回路の例 (シングルハイサイド、バック・トゥ・バック)
図2:パワーマルチプレクサー回路の例
図3:パワーマルチプレクサー回路の基板例

応用機器

  • ウエアラブル端末
  • スマートフォン
  • ノートブックPC、タブレットデバイス
  • ストレージ機器など

新製品の主な特長

  • チャージポンプ回路を内蔵し入力電圧に応じたゲート・ソース電圧設定 (5.6V、10V)
  • 過電圧保護は5V~24Vに対応
  • 低入力オフ電流 : IQ(OFF)=0.5μA (max) @VIN=5V

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