ID.4 は、フォルクスワーゲングループで最も人気のあるフルEVモデルで、2021年の発売以来、全世界で19万台を販売している。フォルクスワーゲンは今年後半、チャタヌーガでの ID.4の組み立てを月間7000台まで引き上げ、2023年までにさらに生産を拡大させることを目標としている。消費者は、早ければ2022年10月に納車することができるようになる。まず、米国で組み立てられるID.4は、82kWhのバッテリーで後輪駆動と全輪駆動の2種類が製品ラインナップに入っている。さらに、2022年後半には、62kWhのバッテリーを搭載した後輪駆動バージョンの生産も開始され、希望小売価格を引き下げられる予定。
フォルクスワーゲンのグローバルブランドの会長であるトーマス・シェーファーは次のように述べている。
「私たちがフォルクスワーゲンの数百万台のEVをお客様に提供することを約束したとき、既にチャタヌーガで EVを製造するビジョンが計画されていました。今日、そのビジョンが実現し、私たちの電気自動車のフラッグシップモデルである ID.4 がラインオフしたことを、これ以上ないほど誇りに思っています。これは、米国市場および世界におけるフォルクスワーゲンの野心的な電動化戦略におけるもうひとつのマイルストーンであります。」
今回の生産開始は、フォルクスワーゲンがチャタヌーガ工場の電動化に8億ドルを投資した結果であり、車両やバッテリーパックの組み立てのための専用施設も含まれている。テネシー州の工場は、フォルクスワーゲンの電気自動車ラインアップの車両を生産する世界 6 番目の拠点となる。
フォルクスワーゲンの電動SUVのフラッグシップであるアメリカ生産のID.4は、主に北米地域、特に米国で調達される予定である。アラバマ州やオハイオ州の鉄鋼、インディアナ州やサウスカロライナ州の内装部品、ケンタッキー州やノースカロライナ州の電子部品など、米国11州で組み立てられた材料や部品が含まれている。また、EV用バッテリーはジョージア州のSKイノベーション社から供給を受ける予定。
フォルクスワーゲン チャタヌーガは、ID.4とアトラスSUVファミリーに対する高い顧客需要に応えるため、4000人以上を雇用しており、2022年まで1000人以上の新規生産チームメンバーを積極的に雇用している。EV への移行に備え、同工場ではバッテリー駆動車両と高電圧システムに関する 7万5000時間を超える労働者トレーニングを組織している。
フォルクスワーゲンは、製品ポートフォリオ、地域の研究開発、製造能力を強化するため、今後5年間で北米地域に71億ドルを投じることを決定している。同ブランドは2030年まで電気自動車のラインアップを進め、2022年にはアメリカで組み立てられたファストバックセダン「ID.4」、そして「ID. Buzz、2024年には電動マイクロバス、2026年からは新型電動SUVを発売する。フォルクスワーゲンは、2030 年までに米国での販売台数の 55%を完全な電気自動車にすることを目標としている。