今回の幹線道路における提供範囲の拡大は、Ushrによる高精度なLiDARデータと独自のアルゴリズムによって実現したもので、州道にあるような上下線が中央分離帯で分割されていない高速道路も含んでいる。対向車線が分割されていない道路でのハンズフリー走行には、より高精度な位置情報が必要になる。北米で、この運転支援システムに対応できる高精度なHDマップを提供できるのはUshrのみとなる。
Ushrの主席研究員であるDavid K. Johnson氏は、「幹線道路には高速道路と比べてより多くの種類の地物や交差点、車線の種類があり複雑です」と述べている。
LiDARマップデータは、General Motorsによる高度運転支援システム(ADAS)の安全な展開に不可欠である。高精度なLiDARマップデータは、リアルタイムカメラ、レーダー、および GPSにより行われる車両の測位に必要な計測システムをサポートする重要なコンポーネントであるためである。これにより、ドライバーはより快適に車線を維持することが可能となる。
今回の北米におけるHDマップ提供範囲の拡大を受け、ダイナミックマップ基盤代表取締役社長CEO 吉村 修一氏は、次のように述べている。「今般、当社グループのデータ提供を通じて北米におけるADAS対応エリアを格段に拡大出来たことは大変光栄なことです。今後も当社グループは業界全体の発展の為に事業を進展させて参ります」。
また、Ushrの最高経営責任者であるChris Thibodeau氏は「ADAS機能が正しく利用されることは、すべてのドライバーに安全をもたらします。このことを、多くのドライバーにとって自動運転への第一歩であると広く認識していただくことが重要であり、業界全体で取り組む必要があると考えています」と述べている。