日立インダストリアルプロダクツが、次世代EV充電規格CHAdeMO3.0(ChaoJi2)実証プロジェクトに参画

日立インダストリアルプロダクツは、チャデモ協議会が発行した、電気自動車(EV)を急速充電するための日中次世代充電規格CHAdeMO3.0(ChaoJi2)仕様に準拠した、高速充電コネクタ搭載の高速充電器を開発、充電実証するプロジェクト(以下、本プロジェクト)に参加することを発表した。同社は本プロジェクトを通じて、これまで培ってきたEV充電技術を活用し、次世代高出力充電器の開発、実証を行うことで、充電インフラの拡充、環境にやさしいEVの普及に貢献していく。

本プロジェクトの概要

チャデモ協議会は、日中で共同開発中の次世代超高出力充電規格(ChaoJi/チャオジ)をCHAdeMO3.0として規格化し、2021年に設計要件を発行した。CHAdeMO3.0は、「500kW超級(最大充電電流:600A)の超高出力対応」、「液冷技術の採用およびロック機構のインレット側への移設等によるコネクタの小型化と充電ケーブルの小径・軽量化」、「CHAdeMO3.0車両の既存急速充電器(チャデモ,GB/T*1,CCS*2)との後方互換性確保」を特徴としており、今後普及が見込まれるEV車両のバッテリー大容量化、急速充電インフラの普及に必要不可欠となる。

本プロジェクトは、日立インダストリアルプロダクツ大みか事業所(茨城県日立市大みか町五丁目2番1号)内での実施を計画しており、チャデモ協議会を通じて国内外の車両OEMに対し実証サイトとして開放予定(2023年4月~2年間)。

今後の展望

脱炭素社会の実現に向け、自動車の電動化が世界各国で急速に進められている。日立インダストリアルプロダクツは豊富なパワーエレクトロニクス技術を有しており、EV充電技術の製品化開発を進めていく。同社製品は超急速充電から急速複数台充電まで切り替え可能な拡張性を有し、大容量バッテリーを搭載したEVの短時間での充電、大型商業施設や物流拠点におけるEVの複数台同時充電、また放電機能によるV2B/G*3への対応などさまざまなシーンでのユーザーの充電ニーズに応える。

今後普及が見込まれるEV車両のバッテリー大容量化、急速充電インフラの普及は必要不可欠である。本プロジェクトへの参画を通じて、大型車両の電動化促進を図りカーボンニュートラル達成に貢献するプロダクトを提供していく。

※1 GB/T: 中国国家規格。
※2 CCS(Combined Charging System):北米、欧州で普及が進む電気自動車急速充電規格。
※3 V2B/G(Vehicle To Building/Grid)::電気自動車を蓄電池として扱い、ビルや送配電網に給電する仕組み。

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