ジェイテクト開発の「低振動ドライブシャフト」をLEXUS RXが採用

ジェイテクトが、自動車の乗り心地向上に貢献する「低振動ドライブシャフト」を開発したことを発表した。今回、自動車の乗り心地向上といった市場ニーズに応えるべく、「アイドル振動低減」に貢献するタイヤ側ジョイントの「折り曲げ抵抗低減」をコンセプトに開発された。

ジェイテクトが自動車の乗り心地向上に貢献する「低振動ドライブシャフト」を開発した。ドライブシャフトは、デファレンシャルギアからタイヤへの駆動力伝達、タイヤの操舵・上下運動に対応し、あらゆる角度で回転を等速に伝達する装置である。ジェイテクトでは1980年からドライブシャフトが量産されており、優れたトルク伝達効率の高さから、これまで多くの自動車メーカーへ採用されている。

今回、自動車の乗り心地向上といった市場ニーズに応えるべく、「アイドル振動低減」に貢献するタイヤ側ジョイントの「折り曲げ抵抗低減」をコンセプトに開発された。

低振動ドライブシャフト
ドライブシャフト搭載位置 (本開発品はフロントのドライブシャフトで採用)

開発品の特長

タイヤ側ジョイントにおいて、6個あるボールのうち対向する3つのボールの押し出し荷重を互いに打ち消し合うように、荷重方向を逆向きにさせる「対向溝構造」が採用されたことで、内部摩擦力が半減されている。

従来品と開発品のタイヤ側ジョイント構造比較

これによりトルク負荷時にジョイントの微小な角度変動に伴って発生する折り曲げ抵抗を低減でき、アイドリング時のエンジン振動が車体に伝わりにくくなっている。アイドル振動低減を達成したことで、快適な乗り心地に貢献。また、内部摩擦力を低減したことで燃費向上にも貢献している。

アイドリング時のエンジン振動の伝達経路

キーワードで検索する

著者プロフィール

Motor Fan illustrated編集部 近影

Motor Fan illustrated編集部