曙ブレーキ、耐久レース用ブレーキキャリパー「NR22」が世界三大デザイン賞で三冠を達成

曙ブレーキ製、耐久レース用ブレーキキャリパー「NR22」
曙ブレーキの耐久レース用ブレーキキャリパー「NR22」が、ドイツの「Red Dot Award 2023(レッド・ドット・アワード)」(主催:Red Dot GmbH & Co. KG)及び同じくドイツの「iF DESIGN AWARD 2023(イフ・デザイン・アワード)」(主催:iF International Forum Design GmbH)を受賞したことが発表された。

世界三大デザイン賞で三冠を達成

今回受賞したレッド・ドット・アワードとイフ・デザイン・アワードは、インターナショナル・デザイン・エクセレンス・アワードとともに、世界で最も権威のあるデザイン賞として「世界三大デザイン賞」といわれており、曙ブレーキの提供するレース用ブレーキキャリパー「NR22」は世界三大デザイン賞3つすべてを受賞するという三冠を見事達成した。2022年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)、米国のInternational Design Excellence Awards 2022(主催:Industrial Designers Society of America)に続きデザイン賞を受賞したことになる。

この「NR22」は、軽量化と高剛性の両立を追求した耐久レース用ディスクブレーキキャリパーだ。構造解析で最適化した形状により、キャリパ―ボディ単体で7%軽量化するとともに高剛性も兼ね備え、ダイレクトなブレーキ操作性を実現している。また、表面を鏡面化することにより輻射熱からブレーキキャリパーを守り、長時間に亘る耐久レース中の高温下でも安定したブレーキフィーリングを継続して発揮する。

自動車における軽量化は、運動性能や燃費等に影響を与える重要な要素である。特にレース用ブレーキキャリパーでは、軽量化だけではなく、高い剛性も求められ、これらを高次元で両立させることがドライバーのフィーリングの向上にもつながる。曙ブレーキは、F1や世界耐久選手権をはじめとした、さまざまなモータースポーツへの製品供給を通して得た技術を活かし、新たな構造解析手法を構築することにより、この相反する要素の両立を図るとともに、レーシングカーが持つ機能美に即したスタイリングを有するキャリパ―ボディの形成を実現した。

受賞製品の概要

1.油圧の流路を強度部材としても活用し、軽量化と高剛性を両立したクロス形状のリブ構造

新たに構築した構造解析手法により形状を最適化しており、シリンダー上でクロスしたリブは、強度部材としての機能だけではなく、その内部を油圧の流路とすることで、効率的に軽量化と高剛性を両立させている。

2.輻射熱による温度上昇を防ぎ、耐熱性を向上させる鏡面化メッキ処理

表面に鏡面化メッキ処理をすることにより、輻射熱による温度上昇からキャリパ―ボディを保護し、高温下での使用を可能にするとともに、滑らかな曲面とシャープな稜線を際立たせ、外観のデザイン性を高めている。

3.ブレーキパッドの性能を100%引き出す最適なピストン配置

独自のブレーキパッド面圧解析技術で各ピストンのサイズ及び配置を最適化することにより、ブレーキパッドの偏摩耗を防ぎ、耐久レースにおける長時間の過酷な使用環境下でのブレーキフィーリングの安定化とブレーキパッドの長寿命化を実現している。

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