日産は、ドライバーに安心して自動運転技術を使っていただくために、事故を回避する能力の飛躍的な向上が必要であると考え、世の中で起こる複雑な事故を回避する技術の開発に注力している。
交差点での出会い頭の事故は、信号や標識の見落としなどのドライバーの不注意により発生し、重大な被害につながる恐れが高い。今回、日産はこうした事故が起こる恐れがあるときに、高度なセンシングと判断能力で衝突を自動的に回避する技術を開発した。本技術がドライバーを支援することにより、事故低減に大きく貢献する。
信号や標識を見落とした車両が目の前に現れたときには、相手の位置や速度の変化を高い精度で計測し、必要なブレーキ操作を瞬時に判断して、衝突を回避する。なお、急ブレーキを作動させた後も、危険を回避し次第ブレーキを解除するなど、状況の変化に直ちに対応する。
日産が開発している高性能な次世代LiDARを用いたグラウンド・トゥルース・パーセプション技術は、極めて判断が難しい複雑な状況において、周囲の情報を正確に捉え、瞬時に判断し、危険を回避することを可能とする。
日産の研究・先行開発を担当する専務執行役員の浅見 孝雄氏は次のようにコメントしている。
「日産は、長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」において、高性能な次世代LiDARを活用した衝突回避技術の開発に取り組むことを表明しています。この技術の開発は、2020年代半ばまでの完了に向けて順調に推移しています。日産は、お客さまに安心して使っていただける自動運転技術の実現に向け、リアルワールドで発生する複雑な事故の分析を進め、事故を防ぐ能力を飛躍的に向上させる技術の開発を推進しています。」