パナソニックのドラレコ連動インテリジェントルームミラーとヘッドアップディスプレイを日産の新型セレナe-POWERが採用

パナソニック オートモーティブシステムズのドライブレコーダー連動インテリジェントルームミラー※1(電子ミラー)とヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)が、日産自動車の「新型セレナe-POWER」に採用された。インテリジェントルームミラーとドライブレコーダーの連動システムとしては新型セレナが初の採用となる。

新製品の概要

本製品は、日産自動車のコンパクトSUV「KICKS」に採用以降、各車両に展開されている。ドライブレコーダーとの連動品は「新型セレナ」が初めての採用となる。

インテリジェントルームミラーとはカメラで車体後方を広く撮影し、その映像をルームミラーに内蔵したディスプレイに表示するシステム。インテリジェントルームミラーのリヤカメラをドライブレコーダー用カメラと共用することで、車両後方の映像をディスプレイに表示するだけでなく、同時に録画が可能だ。

インテリジェントルームミラーは2メガピクセルカメラと高解像度ディスプレイを採用し、さらに当社独自の映像処理技術で高精細な映像と夜間視認性の向上を実現。併せて、デザイン性に優れたフレームレスミラーを継続採用している。

商品の特長

1. ドライバーの負担を軽減する高精細な映像を実現

  • 2メガピクセルのカメラを採用(従来品:1.3メガピクセル)
  • ディスプレイを高解像度化163 ppi(従来品:100 ppi)

2. 夜間視認性の向上と後続車のLEDフリッカーを抑制

  • パナソニック独自の技術で、夜間視認性を向上する広いダイナミックレンジ120 dB(従来品:100 dB)とLEDランプによるフリッカー抑制を同時に実現
  • F2.0レンズの採用でさらに夜間視認性を向上(従来品:F2.8)

3. デザイン性に優れたフレームレスミラーを採用

  • ミラー外周リムを廃止し、ミラーの端部までガラスで造形

4. パナソニック オートモーティブ製ドライブレコーダーとの連動

  • インテリジェントルームミラーのリヤカメラをドライブレコーダーのリヤカメラと共用することで、車両後方映像をルームミラーに表示するだけでなく、同時に録画も実現。この純正ドライブレコーダーはナビゲーションシステムと連携しており、操作はナビゲーションシステム上で行なう。

■HUD

HUDは、フロントガラスへ映像を投影することで、ドライバーの視線の先に車速やナビゲーション、プロパイロット2.0※2による運転支援などさまざまな情報を表示するシステム。ドライバーの視界の中心近くに表示することで、視線移動によるドライバーの負担を軽減し、ドライバーとシステムとの快適なインタラクションに貢献する。

※2 プロパイロット 2.0・・・日産自動車が提供する高速道路のナビ連動ルート走行と同一車線でのハンズオフ機能を採用した運転支援技術

開発にあたっては、パナソニックがデジタルカメラなどの開発で培った光学技術を応用したフル自由曲面ミラー、薄型PGU(Picture Generation Unit)を用いて、筐体の低背化が実現された。


商品の特長

1. 新開発V型ミラーレイアウト

従来2枚のミラーで担っていた映像の拡大投影(Z型ミラーレイアウト)を、1枚に集約(V型ミラーレイアウト)した、業界初の設計を採用。従来技術比3割低背化を実現。

2. 搭載スペース(小型化)に貢献する薄型PGU

HUD断面比較

液晶ディスプレイの照明技術を応用したHUD向け導光板で、PGUの薄型化と高輝度化を実現。


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著者プロフィール

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