3トンクラスの新型電動ミニショベルを市場投入
今回、コマツが発表した新機種は、2020年に国内市場にレンタル機として導入された3トンクラスの電動ミニショベル「PC30E-5」のフルモデルチェンジ機となっている。現行機の排ガス・排熱ゼロ、低騒音・低振動という特徴はそのままに、今回、鉛バッテリーに替わり新たにリチウムイオンバッテリーを搭載することで、稼働時間の延長、および車両のコンパクト化と軽量化を実現し、顧客の利便性の向上を図っている。
コマツは2023年度を電動化建機の市場導入元年と位置付けており、今回の3トンクラスのフルモデルチェンジ機の導入はその第一弾となる。当該機は、今後、国内市場への順次導入も予定してされている。3トンクラスなどの小型クラスは、都市土木や屋内作業といった現場で使用されることが多く、市場からも排ガスゼロ・低騒音といった電動化建機が多く寄せられている。コマツは、当該機の市場導入をきっかけとして小型クラスの電動化市場の形成を目指していく。さらにこの機種は国内市場への順次導入も予定されている。
【商品の主な特徴】
1.排ガスがなく、低騒音・低振動で作業環境を改善
屋内作業や夜間作業など、エンジン車では現場の作業者やその周辺環境に排ガスや騒音などで負担をかけていた。当該機は排気ガスゼロによりクリーンな作業環境を実現している。また、エンジン車のような大きな騒音・振動が発生しないため、作業者のストレスや疲労感の低減、作業者同士のコミュニケーションによる安全性の向上、および周辺環境への配慮が可能となる。
2.大容量リチウムイオンバッテリー搭載で稼働時間の延長と車体のコンパクト化を実現
大容量リチウムイオンバッテリーを搭載することで連続稼働時間が従来機に比べて約20%延長された。さらに、従来機に比べ、重量は約25%の軽量化、後端旋回半径は約30%短縮された。稼働時間の延長と車体のコンパクト化を両立することで、より幅広い現場での稼働を実現している。
3.安全で容易な日常点検を実現した車体構造
日常点検部と高電圧部を完全に分離しているため、高圧電源を気にすることなく安全に日常点検を行うことができる。また、高電圧部は日常点検が不要であるほか、エンジンや燃料に関係する点検項目が無くなるため、日常点検や定期メンテナンス項目が大幅に削減されている。