「国家グリーン工場」は2017年から開始された中国政府による認定制度で、環境に配慮した製造モデルを推進するものである。制御機器事業の中核生産拠点であるOMSはエネルギー見える化システムを導入するなど、生産性と省エネルギーを両立する製造現場実現に取り組んできたことなどが評価され、上海市の推薦を受けて、今回初めて認定を取得した。また、温室効果ガス排出量の削減や化学物質の適正な管理・削減など持続可能なモノづくりの実現に向けた取り組みも行われ、環境負荷低減に向けての実行を加速させる。
オムロンは、2022年にスタートした長期ビジョン「Shaping the Future 2030」で社会的課題を「カーボンニュートラルの実現」、「デジタル化社会の実現」、「健康寿命の延伸」の3つと定めた。この「カーボンニュートラルの実現」に向けて、全社的に脱炭素と環境負荷の低減に取り組んでいる。また、2022年11月には製造業として日本初となる、エネルギー効率に関する国際イニシアチブ「EP100」に加盟し、顧客やパートナーを含むバリューチェーン全体のエネルギー生産性向上に取り組み、カーボンニュートラルの実現をグローバルで目指すことを宣言した。中国では、電子部品事業の上海工場でソーラーパネルの導入によるクリーンエネルギーでの生産を行っているほか、生産プロセスにおける省エネルギー化やソーラーパネルの導入による電力供給を図ったヘルスケア事業の大連工場を2023年8月1日に竣工し、脱炭素化を加速させている。