コマツ、ハイブリッド油圧ショベルの再生コンポーネント事業を国内で開始

コマツは、国内においてハイブリッド油圧ショベル用のキーコンポーネントであるキャパシタ(蓄電器)、インバーター(変換器)のリマン*(再生コンポーネント事業)を開始したことを発表した。今後、海外のハイブリッド油圧ショベルの同コンポーネントについても、対象範囲が拡大されていく。

コマツは、2008年に 世界で初めてハイブリッド油圧ショベルを市場導入し、燃費低減と顧客の現場のCO₂排出量削減に貢献している。ハイブリッド油圧ショベルは、車体旋回の減速時に発生するエネルギーを、インバーターを介して電気エネルギーに変換し、キャパシタに蓄え、旋回駆動やエンジン加速時の補助エネルギーとして活用する独自開発システムを用いているが、従来、蓄電関連のコンポーネント修理については新品交換対応以外の手段がない状況となっていた。

コマツは、コンポーネントを自社開発・生産する強みを生かし、お客さまの現場で長期間稼働した建設機械から定期交換などで取り外したエンジン・トランスミッションなどのコンポーネントを、分解、洗浄、加修、部品交換、再組立、塗装、出荷検査などいくつもの工程を経て、新品コンポーネントと同等の品質・性能によみがえらせ、再生コンポーネントとして市場に再供給するリマン事業を展開している。ハイブリッド油圧ショベルにおいても、顧客からのご要望を受け、今回、キャパシタ、インバーターのリマンが実現された。現在国内で販売・稼働されているハイブリッド油圧ショベル(HBシリーズ)に対応している。コマツのリマン事業にとって初となる電気系統のリマンスキームがラインナップに加わり、安価でコンポーネント修理が可能となることで、ハイブリッド油圧ショベルのトータルライフサイクルコストの低減に寄与するとともに、廃棄物やCO₂排出量の削減など、環境負荷低減に貢献する。

※リマン:「再生」を意味する「Remanufacturing」の略語

キーワードで検索する

著者プロフィール

Motor Fan illustrated編集部 近影

Motor Fan illustrated編集部