スーパーフォーミュラの今シーズンは3月9日に開幕戦を迎え、11月まで全9ラウンドが予定されている。サステナブル原料を活用したレーシングタイヤの供給は、スーパーフォーミュラを統括する日本レースプロモーションが進めるプロジェクト「SUPER FORMULA NEXT50(ゴー)」に賛同して実施するものである。同プロジェクトはSDGsやカーボンニュートラルなど自動車、モータースポーツ業界を取り巻く環境変化に対応するため、サステナブルなモータースポーツ業界づくりを目的として様々な企業とともに推進している。横浜ゴムが供給するドライ用タイヤは天然ゴム、アブラヤシやオレンジの皮から生成した自然由来の配合剤などを活用するとともに、リサイクル鉄やリサイクルゴム、さらにマスバランス方式※2の合成ゴムが採用されている。ウェット用タイヤはケーシング部材などの変更で天然ゴム比率を増やしたほか、自然由来の配合剤、リサイクル鉄などが活用されている。
昨年のレースでは天候によりウェット用タイヤが使用されなかったため、今年のレースでの登場に注目が集まっている。また、シーズン中はよりサステナブル原料比率を高めたタイヤの開発を継続し、2025年にその比率を35% ※3以上とするタイヤの供給が目指される。なお、供給タイヤは三島工場のモータースポーツ用タイヤの生産ラインにおいて、再生可能エネルギー電力により生産されている。
横浜ゴムは2024年度から2026年度までの新中期経営計画「Yokohama Transformation 2026(YX2026)」(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーロク)のタイヤ消費財戦略において高付加価値品比率の最大化を掲げ、グローバルフラッグシップタイヤブランド「ADVAN」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダー)」、「ウィンタータイヤ」、そして18インチ以上のタイヤの拡販に取り組んでいる。その中で、モータースポーツ活動を「ADVAN」「GEOLANDAR」のブランド価値向上の場と位置付け、トップカテゴリーからグラスルーツカテゴリーまでグローバルでの多岐にわたるモータースポーツ競技に参戦している。
※1:ドライ用タイヤ
※2 マスバランス方式:
原料から商品への加工・流通工程において、使用したバイオマス由来の原料と同じ重量だけ商品へバイオマス由来という特性を割り当てることができる手法。バイオマス由来の原料を割り当てられた商品については、実際のバイオマス由来原料の含有量とは関係なく、バイオマス由来商品としてみなされる。
※3:ドライ・ウェット用タイヤ平均値