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新製品は、3相ブラシレスDCモーター駆動用の外付けNchパワーMOSFETを制御/駆動する3相プリドライバー[注1]。高い安全性が要求される車載機器で使用できるようASIL-D[注2]の機能安全[注3]に対応し、ISO 26262 2nd edition に準拠している。また、モーター用のリレーや電源リレーを制御/駆動する3chのセーフティーリレー用プリドライバーを内蔵している。これにより、外付け部品が不要となり員数削減に貢献する。
パッケージは、小型でウェッタブルフランク[注4]構造のP-VQFN 48-0707-0.50-005(7.0mm×7.0mm (typ.))が採用された。冗長設計のためECU基板面積の制約が増大する中で、トータル実装面積の削減に貢献する。
[注1] MOSFETを駆動するためのドライバー
[注2] ASIL (Automotive Safety Integrity Level) : 自動車安全水準
[注3] 機能安全とは、電気・電子システムの機能不全が引き起こす故障によるリスクを許容できるレベルまで下げるという考え方。特に第三者に対して、システムが安全であることを合理的に説明できることが重要となっている。自動車向け機能安全の規格である「ISO 26262」では、機能安全を正しく実現するための開発プロセスなどが規定されている。
[注4] パッケージのリード側面の形状
応用機器
車載機器
- 電動パワーステアリングシステム、電動ブレーキ、各種ポンプなど
新製品の主な特長
- 機能安全対応
- ISO 26262 2nd edition に準拠した開発
- セーフティーマニュアルや安全分析のレポート
- 機能冗長およびABIST[注5]とLBIST[注6]内蔵
- CRC[注7]チェックを備えたSPI[注8]インターフェース
- 3相プリドライバー
3相用パワーMOSFET(Nch×6pcs)を制御/駆動可能、チョッピング用PWM周波数20kHzまで使用可能 - 3chのセーフティーリレー用プリドライバー内蔵
モーター3相分のリレーを独立に制御/駆動可能。またはモーター3相分のリレーを一括して1chで制御/駆動し、他2chで電源リレーを制御/駆動可能 - モーター電流検出用アンプ内蔵
3相シャント抵抗に発生する電圧増幅用、6種類のゲイン設定可能 - 小型パッケージの採用
E-pad[注9]付き小型面実装でウェッタブルフランク構造のP-VQFN48-0707-0.50-005パッケージ
[注5] Analog Built-In Self-Test
[注6] Logic Built-In Self-Test
[注7] CRC (Cyclic Redundancy Check) : 巡回冗長検査
[注8] SPI (Serial Peripheral Interface) : 同期式シリアル通信
[注9] E-pad (Exposed pads) : パッケージ裏面の金属フレーム