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3度目のサウジアラビア開催となる2022年大会に日野チームスガワラは初のレース用ハイブリッドシステム搭載車両で参戦する。そのハイブリッドシステムを支える装置の一つとしてジェイテクトのリウムイオンキャパシタが採用された。世界一過酷と言われるダカール・ラリーへの参戦をジェイテクトの技術力でサポートする。
キャパシタとは、二次電池に分類される蓄電デバイスである。特長は、電気の出入り(放電・充電)が非常に早く、出力密度に優れており、繰り返し充放電による性能劣化が少なく、寿命が長いなどがある。
ジェイテクト製リチウムイオンキャパシタの主な特長
① 業界トップの動作温度範囲
独自技術により、従来のキャパシタの動作温度範囲を凌駕する-40~85℃を実現。
電圧制御することで100℃まで使用可能。
② 高負荷連続使用時での高耐久性
耐熱性向上により、高負荷連続使用時の自己発熱(ジュール発熱)に伴う劣化を大幅に抑制。
③ 発火しにくい材料の使用
リチウムイオン電池と異なり、正極に活性炭を用いることで発火を抑制。
ラリー参戦車でのキャパシタの役割
① 同体格のリチウムイオン電池では、実現不可能な高出力でエンジンパワーをアシスト
② 高耐熱化により電力要求高負荷時の劣化を抑え、ラリー全行程を走り切る性能安定性
③ ドライバーの要求にリアルタイムに応える制御性
④ 悪路の振動衝撃に対応したモジュール構造(協豊製作所と協業)