ヤマト運輸と日野は「日野デュトロ Z EV」を用いた集配業務の実証実験を開始する。本実証実験では、温室効果ガス排出量削減効果や、集配業務における効率性・作業負荷低減の効果などを確認する。
実証実験の内容
(1)実証期間 :2021年11月24日~22年5月末(約6か月)
(2)実証台数 :2台
(3)車両 :日野デュトロ Z EV
(4)実施場所 :ヤマト運輸日野日野台センター(東京都日野市)、ヤマト運輸狭山中央センター(埼玉県狭山市)
車両の特徴
走行時に温室効果ガスを排出せず環境に配慮した車両で、都市部や住宅街での宅配業務の作業効率も考慮した構造とした。
(1) コンパクト :小型トラックで、普通免許で運転が可能
(2) 低いヒップポイント :運転席の乗降がスムーズ
(3) ウォークスルー構造 :運転席から荷室への移動がしやすく、作業性向上
(4) 超低床構造 :荷室への乗降がしやすく、ドライバーの負担を軽減
(5) 高い静粛性 :周辺環境にも配慮
(6) 安全技術 :市街地走行に必要な先進安全技術を装備(後退時の誤発進抑制装置はクラス初)
【車両スペック】 全長×全幅×全高:約4.7×1.7×2.3 [m] 床面地上高:約400 [mm] 車両総重量:3.5t 未満 乗員:2人 モーター種類:永久磁石式同期モーター モーター最高出力:50 [kW] バッテリー種類:リチウムイオンバッテリー バッテリー容量:40 [kWh] 充電方法:普通充電、急速充電(CHAdeMO方式) 主な安全装備: PCS(プリクラッシュセーフティシステム) 誤発進抑制装置(前進&後退) 電動パーキングブレーキ 電子インナーミラー 車線逸脱警報
ヤマト運輸 執行役員 グリーンイノベーション開発部長 福田 靖氏
「当社は、日本全国に多くの事業所、車両を保有しており、環境に配慮する取り組みを進めることは責務であると認識しています。「2050年CO2排出実質ゼロ」の達成に向けた取り組みをさらに加速させるにあたり、今回の日野自動車様との実証実験はとても大きな役割だと感じています。環境に配慮することはもちろん、持続可能な取り組みとしていくには働くドライバーにとって実用性の高い車両でなければいけません。今回の実証期間でその点も検証し、今後導入に向けて検討していきます」
「日野デュトロ Z EV」 チーフエンジニア 東野和幸氏
「今回の実証でお使いいただく「日野デュトロ Z EV」は、荷物を生活者に届ける「物流のラストワンマイル」の現場におけるさまざまな課題を解決するために企画・開発しました。ヤマト運輸様との実証を通じて、宅配業務の現場でのリアルなご要望をお聞きし、さらにお客様のお役に立つ車に進化させていきたいと考えています。そして、この「日野デュトロZ EV」によって、カーボンニュートラルの実現と多くの事業者様の課題解決に貢献していきたいと思います」