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グループCカーを彷彿とさせる流線型フォルム
ボディパーツは現在でも手に入るという事実!
「どこぞの輸入車オープンカー?」と思ってしまうほど流麗なフォルム。これはマツダ車チューンの老舗“ドゥー・エンジニアリング”が製作したNA6CE型ロードスターベースのスーパーカスタムマシンだ。
ロードスターマニアならご存知かもしれないが、この車両のデザインべースは1997年にマツダスピードが販売した“マツダスピードC-SPEC”に他ならない。
“マツダスピードC-SPEC”とは、当時のチューニングテクノロジーでNA型ロードスターに最高の性能を与えようと、エクステリアデザインは由良拓也氏が担当し、エンジンはNAのまま2.0Lまで排気量アップするなど、全盛期のマツダスピードが本気で手がけたコンプリートカーだった。
なお、ロードスターには数多くの限定モデルが存在するが、このC-SPECは4〜5台しか出回っておらず、もっともレアな限定車と言われている。
その希少なエクステリアデザインをベースにしているわけだが、決して「見よう見まねのコピー品」などではないことを付け加えておく。というのも、ドゥー・エンジニアリングの田知本代表は、統合前のマツダスピードで技術部長を務めていたほどの人物だ。実際にC-SPECの開発にも参加していたこともあり、このカスタムマシンには“本物の血”が流れているのだ。
ヘッドライトはシビエの丸目(H4バルブ)で、HIDをインストール。カウルのデザインに合うサイズのライトユニットが見つからず、ディティールの処理には相当苦労したそうだ。
テールレンズはマツダのランティスクーペ用を上下逆さまでセットしている。
ディメンジョンは全長4120mm(ノーマル3970mm)、全幅1720mm(ノーマル1670mm)と大きく変更され、圧倒的なボリューム感で仕上げられている。当然ナンバーは3ナンバーになる。
ボンネットも独特。メンテナンス性を考慮した結果、グループCカーのようにフロントカウルをそっくり取り外す構造を採用しているのだ。
当初、ドゥー・エンジニアリングではボディキットとしての販売も視野に入れていたそうだが、あまりに高額になることから断念。しかしボディパーツの型は残しているため「本気で作りたいと思うユーザー様がいれば対応はできます。しかし、マウント類など製作しなければならないのでそれ相応の時間と予算がかかってしまいますが…」とのこと。
伝説のマツダスピードC-SPEC、その血を受け継ぐスタイリングがまだ手に入る。その事実だけでも大ニュースと言えるだろう。
●取材協力:ドゥー・エンジニアリング 静岡県駿東郡小山町一色1343-2 TEL:0550-78-3200
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