「リフレッシュついでの400馬力が最適解か!?」老舗トップフューエルが提唱する現代的S15シルビア調律術!

チューニング前のオーバーホールは必須

今やリフレッシュやチューニングの手法は無限大!

現役のチューニングベースとして高い人気を維持するS15シルビア。シルビア系の最終型モデルということで、旧車という位置付けはなされていないが、すでに最終型ですら生産から20年以上が経過。ほとんどの個体で各部の劣化が進んでいる状況と言っていい。

「大半が走行距離10万km以上だと思うので、チューニングする前の機関系リフレッシュは最優先です。そこでお勧めするのは、オーバーホールついでのブーストアップか、ポン付けタービンの400ps仕様ですね」。そう語るのは現役のタイムアタッカーであり、老舗ショップ“トップフューエル”の熟練メカニックである中川さん。

今回紹介するマシンは、そんな彼の提唱する現代的なチューニングとリフレッシュを施した一台だ。

オーバーホールを施したSR20DETエンジンは、ヘッドに東名パワード製のポンカムを組み込んだのみで基本的にノーマルの状態をキープ。そこにHKSのGT2530をセットし、ブースト1.2キロ時に364psを発生。制御はF-CON Vプロで行う。

「S15でタイムアタックしている自分としては、ブーストアップやポン付けタービン仕様でも十分に楽しめる。色んな仕様に乗りましたが、これくらいのパワーが一番ちょうど良いと思います」とは中川さん。

サスペンションはシルクロード製で、ホイールにはボルクレーシングCE28の18インチをセット。ブレーキはリヤのローター径を拡大し、さらに油圧バランサーで前後の効きを調整済みだ。基本的にS15はリヤブレーキの効きが弱いため、キャパシティを高めることが重要とのこと。

ニスモのロゴが入ったリヤサスメンバーが目立つが、これは塗装してステッカーを貼った純正品。その他、テンションロッドやアッパーアーム、トーコントロールアームなどは全てクスコの調整式に変更し、アライメントの自由度を高めている。

エクステリアはT&Eのエッジフルエアロで武装した上、R35GT-R純正リヤウイングをインストールして個性を演出している。

インテリアはストリート然とした仕上がり。ドライビングポジションは、ブリッドのフルバケ(ジーグ3)とナルディクラシックで最適化。Aピラーの純正メーターホルダー位置には、ピボットのブースト計をセットする。

シルビアの魅力は、やりたい放題のチューニングプランにある。ブーストアップからフルタービン仕様まで選択肢は無限大で、それにクルマが応えてくれる。ステータス性も高まっている今、シルビアを手に入れるには絶好のタイミングなのかもしれない。

●取材協力:トップフューエル 三重県松阪市中道町500-1 TEL:0598-56-5880

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